新世紀エヴァンゲリオン2 戦陣記

戦陣記(15)
15 戦術の復活(3)
 ゲームという戦力を用いてお金を得るという政治的な目的を達成する場合において、重要なのは戦力の多寡はもちろんのこと、いかに運用出来るか、あるいはどんな編成(ウエポンシステム)で事に当たるかにかかっている。
 バンダイという企業は、戦力を分散してリスクを減らしつつ、戦時には糾合してあたるという、近代の軍隊的な編成と運営を取った。
 諸兵科連合である。分かりやすい言い方をすれば、メディアミックスという。他と違うのはそれを一社でやることで強力な統率力をもつことである。
 アルファという企業は、一個の商品に対して高い柔軟性をつけてこれを対処するという編成と運用をする。 
 状況やニーズは刻一刻と変化する。その状況を正確に見抜いて商品を投入することは困難だが、状況の変化に対応する商品を作ることはできる、というわけである。

 エヴァンゲリオン2は双方の性格をもって生まれてきている。
発売後に運用法が開発されることで性能が向上する、ユーザーのニーズに合わせてある程度まで対応するというゲームとなった。

 この戦力で、願わくば新規顧客をとる。
できれば12歳以上。というのが狙いである。
柔軟性を上げたのは、頭の固い趣味が固定した層のためではない。戦略目標がエヴァの拡大にある以上、主たる攻撃目標(主攻正面)はここになる。
'15' 2004.1.12.Mon. 

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