新世紀エヴァンゲリオン2 戦陣記

戦陣記(30)
31 チーム
 ゲームと言うものは、一人の人間が作るものではない。
今回の戦陣記は、チーム全体の話をしたいと思う。

 エヴァンゲリオン2プロジェクトでは総計百名を超える参加者がいる。
一人たりとも欠けてはゲームは作れなかったろうし、売ることも知られることもなかったろう。
 私はチームの一員であったことを誇りに思う。そのお礼に代えての、簡単な紹介である。

○チームの中でも第一に紹介したいと思うのは、バンダイ営業の皆さんである。
客や販売店に一番近い彼らこそはプロジェクトの足腰であり、プロジェクトの根幹を支えるものである。
いずれ、営業や広報部門と組んだ形(意見を集める)でゲームを作りたいものである。そうすれば、もっと顧客の意見に根ざしたプロジェクトが出来るのではないかと思う。

○次にご紹介したいのは、ガイナックスの面々でる。わけても佐藤氏には影に日向にご尽力いただいた。
はっきり言ってしまえば彼の協力と好意なくては本プロジェクトは途中で頓挫していたと思う。その意味では、彼は今回のプロジェクトの母(男性だが)とも言える。当たり前といえば当たり前だが、ガイナックス抜きでエヴァのゲームなど作れるわけもないのである。
 我々アルファ・システムが彼から学んだ事は、人の好意を獲得すれば何事もやりやりやすくなると言うことである。(それぐらい、各方面で彼の好意に助けられた)人の好意を獲得できるような人間や会社になりたいものである。

○バンダイ青山氏 プロジェクト半ばで部署を移られたが、俺達の岡本氏の上司として、プロジェクト全体の防波堤として奮戦された。部署異動後も最後の最後まで尽力いただいた。管理職の鑑であり、会社人として尊敬する。そして深く感謝するとともに、色々ご迷惑かけたことをお詫びするものである。
お礼は酒で。

○あまり知られていないが、角川書店の皆様にも助けられた。宣伝面の援護射撃はすさまじく、この業界はつくづく数字では動かないところだと痛感した。彼らは原作時代に一緒にやったということを主たる理由として参戦した。

以上。
 ゲーム稼業をやっていて心から良かったと思うのは、上記、揃いも揃って頭の悪い皆さんの献身と努力を肌に感じた時である。およびかわいいファンレターを貰った時である。
長年馬鹿やってて良かったなあ、岡本さん、社長。


 え、庵野監督や俺達の岡本、現場スタッフが入ってないって?
たまにはいいでしょう。そういうのを出さない、こういうスタッフ紹介も。
'30' 2004.4.27.Tue. 

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