新世紀エヴァンゲリオン2 戦陣記

戦陣記(6)
6.基本計画(2)
 岡本司令官がさっさと身を引き、替って前に出たのは開発側であるアルファである。岡本はこれから、陰に日なたに後方支援に徹し、作戦指揮上の自由度を確保することになる。

 さて、こうして設計を開始したのだが、この時の問題は恒常的なゲームソフトの売上低下、ソフト全体にわたる地盤沈下である。設計開始時点で全盛期の7割ほど、このままではさらに下がると予想された。
 元よりエヴァンゲリオンという原作に不満も不安もないが、ゲームというスタイル自身の方が足を引っ張る可能性は十分以上にあった。

 どうして売上が落ちるのだろう。
 そう思う人間も、ゲーム業界に勤める人間も多いのだが、この種の統計データを用いて分析する人間は、著しく少ない。
 とはいえ、何もしないで漫然とゲームを作っても、売上は伸びない可能性が高い。おおよそ9万5千程度がこのままでの戦闘結果予想である。
 勘に頼っても、我の勘のなさは、折り紙付きである。

 このまま作っても、勘に頼っても駄目では、選択肢はない。自分で調査し、分析する以外にない。
 ここに設計の第一段階はこの問題に対する調査になった。
'6' 2003.12.17.Wed. 

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