学校やめて…どうしてるの?」
「さっきまでバイトもうやめたけど。
「…ごめん。」
「なにが?」
「…学校の事。あの…私、なんでもするから。
「関係ないよ。ケンカしたことなんて。どうせ、やめてた。」
「…なんで。
「一流の学校に居たら、強くなれるのかって思ってた。でも、違った。
「…」
「あれは、強いのと違う。尊敬できない人に頭を下げるのは嫌いだし。だから、行く意味なんかまるでない。は、強くなりたいんだ。誰よりも、強く。

 妹人は、威勢良く立ち上がって、高台からを見た。見ようによっては、寂しそうに見える横顔で。

委員長とはゼンゼン関係ないっ。…よし、体力回復終り。病院に連れていくよ。」
…だ、大丈夫。もう少しここで休んでいれば。」

 本当は本格的にが出てきて、寒気がしていたが、佳々子は、慌てて言った。 少しでもこうしていたいと、願っていた。

「…あの、あのね。大木くん。さっきは、どこに行こうとしていたの?」
あれ?いい女探し。」
「…え?」

 佳々子は、無意識に聞こえないふりをした。それ、さっき聞いた。とても嫌な 言葉。 大木くんだけには軽く言って欲しくない言葉。

師匠最後の教えなんだ。そいつがを、一番強くしてくれる。



          
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