18.事件本体

我らが主人公、大木妹人(おおき まいと 17歳未熟)は、下を向いた小村 佳々子(こむら いいこ17歳未熟)が下を向いたのを見て、頬をかいた。

 この娘がいい女ということはないよな…。

「あははは、あまい、あまいねえ。」

 妹人佳々子が、同時に顔を向けた。 サマードレスのおばさん。  が、なぜか隣りのノッポに向けられた。

「今度、そう思ったら、殺すよ。」
お嬢目標が違います。」
「そうね。」

 改めてを向け直すポイズン・レイディ

「なんで辞書で叩かれたくらいで、そんな大袈裟な怪我するんだよ。」
「それはトラックが」
おだまり! いいからその娘をお貸し。」
「いやだ。」
その娘何百億に一人特異体質なんだよ。急いで保護しないと、また落ちてしまう。」
「わ、は現役合格してます!
「そうだ!」

あーもう何わけのわかんないこと言っているんだい!いいからこっちにその娘をお寄越し!
お嬢、時間がないでゴンス。」
ガンスだろ。」
「ガンス。」
「分かってるわよ。」

 横を見た瞬間、我らが主人公、大木妹人(おおき まいと 17歳未熟)は隣りの佳々子の鞄から辞書を掴んで振っていた。



          
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