ポイズン・レイディ達が目を大きくあけた瞬間に、妹人は腹の下にある穴の空いた辞書を投げつけて、まだ平衡感覚のとれない体で ダッシュ してみせた。片目をつぶって、感覚を補正してみせる。 「あんた、ほんとにいい男だよ!」 佳々子を捕まえたガンスは狙わない。銃に対して直角の角度になるあの毒女でもない。この体で出来るのは一つ。狙うのも一つ。 銃で殺されても、その小さな弾丸 で、俺の体重を、いき脚を殺せるかっ! 左手の土 を毒女の方に投げつけ、そのまま、ノッポに体当たりする。 「なぬ!」 ぶっとばされる、ノッポ。操作していた機器が、回りながら吹っ飛ぶ。 「これで!」 銃声。
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