「だから、寝てないで、今すぐさっさと立ち去りなさい。あなたはあの強欲なるゴダロの一派かもしれませんが、私は全ての水を従える水であり、ついでに私はまだ誰の物でもありません。」 「…いや、俺、怪我しているんだけど。」 「はっ。」
はじめて水の巫女は、自分の事情以外で周りに目をむけた。
「血、血で泉が汚れちゃうっ!」 「いや、そういう問題なのか。」 「ばあや、ばあや!」
いや、それより医者が… 妹人は、そう考えた後、こんどこそ本当に意識を失った。