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年を経た女官は、妹人に対し、体を横に向けた。レピアーを持つ右手を向けて、構える。 妹人は、日本刀の持ち方で青眼に構えた。切っ先が首を狙うようにあわせる。 「いきますよ。」 勝負は、一瞬でついた。 妹人が振り上げた瞬間、肩に女官のレピアーが入ったのである。 ひっくりかえる妹人 。いくら先をつぶしているとは言え、鉄の棒を肩に突っ込まれたのである。 これは、痛かった。 「…異国の戦い方は、動きが遅くて、無駄な動作が多すぎるのです。」 水の巫女は、がっかりと下を向いた。歩いていく。 「水の巫女、セーラ様。」 年を経た女官は、後を追った。一人取り残される妹人。 いや、俺は一体… 次に考えたのは、水の巫女の悲しそうな、顔についてだった。
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