レピアーの柄についた護拳で相手の突きを受ける。 我らが主人公大木妹人は、この一瞬を待ち続けていた。
レピアーを捨て、身をひねる、妹人。
観客の声が消えた。
派手に場外に落ちていく剣士。
周囲があっと驚くような展開で勝負はついた。誰も、予測も出来ないような形で。
誰もが、妹人が剣で斬ってくると、そう信じて疑っていなかった。
「場外は反則負けだったな。終りだ。剣にこだわっているようでは、サムライじゃない。」
妹人は、笑って水の巫女を見た。軽くVサイン。