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26. 「…こ、このお調子者。誰が試合に出ろと言ったんですか。」 妹人と水の巫女は、お互いを見た。 水の巫女が、足を止める。 「…無謀な人。試合になんか、出なければ良かったのに。」
水の巫女は、妹人にもう一歩近づいて文句を言おうとしたが、派手に鈴の音をさせて、妹人に抱きとめられた。 「あれは…まあいい。そういえば、いつも転んでるな。やっぱり頭の飾り物が重過ぎるんじゃないか。」 頭の左右についた鈴をゴロゴロと言わせて、水の巫女は、妹人を見上げて笑った。 「…今度は、頭をぶつけあわなかったから、いいんです。」
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