2.
銃を押し付けながら、ポイズン・レイディは静かに顔を近づけた。
「でも、一緒に居た女が悪かったねぇ。あんたが命を賭けて作ったそのチャンスを、おろおろしているだけで握り潰しちまった。」
「大木くん、おおきくん!」
「泣いてんじゃないよ! このバカ!」
目を細める、ポイズン・レイディ。こちらを汚いもののように見ている。
「私はね、乙女は乙女でも、ただオロオロしているだけのバカ女は嫌いなんだよ!こんないい男の可能性を握り潰してしまうような、そんな女は。」
そこからは、良く覚えていない。
覚えているのは、大木くんが、私を守るのを、あきらめていなかったことだ。
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