ペリスコープを覗きながら、PLが口を開いた。

「なんだい、ありゃ。」
「再生…ルネッサンスです。あの機械…自力で蘇ろうとしている。」
「蘇る…?」
「昔、聞いたことがあるでガンス…気合の入った機械は、正義を貫くそのために…自分の意志で0から再生するガンスと。」
「んな無茶な。」

−論理ゲート。自己再生失敗確率99%−
−推論ゲート。最善行動は撤退。   −
−最終ゲート。断固通過拒否。我は弱者を守るべき。−

異常に振動しながら、鬼魂号はカメラに佳々子の姿を映した。
夢をつかむ人工筋肉が、慈悲を与える歯車が、全開で動き出す。

−最終ゲート。再度問う。我は正義を貫徹すべきか。−
−論理ゲート。現在思考中……………通過−
−推論ゲート。通過。自己の生存より価値のあるものがあると判断。−
−最終ゲート。同支持。本件は通過しました。−

鬼魂号は体中の錆を粉々にして、黒鉄に光り輝く腕を見せた。

淡い光が、いくつもの白い光になって天に帰る。
 赤い瞳の光が、残像を残した。



          
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