「…嘘…なんで前よりでかくなってるの…」 「気合の入った機械でガンスから。」 「気合さえありゃ、なんだっていいのか。」
悪の3人組の声を無視して、鬼魂号は佳々子を見下ろした。 そして口に手を当てた佳々子は、巨大で優しい鉄の塊を見上げた。
運命の出会いであった。
「撃て! やっておしまい!」 「復活しようが180mmの戦車砲なら。」 巨大な衝撃を受け止めて、戦車砲がぶっぱなされた。
鬼魂号は二本の指で飛んでくる戦車砲弾を挟んで受け止めると、そのまま佳々子を見た。
炎の中で、佳々子は、煤に汚れた顔をあげた。 「…キミは、あきらめていないのね。どんな時も…まだやれることがあるって。」
鬼魂号の赤い目が光った。 佳々子は、下を向いて眼鏡を取る。涙を拭いて、そしてつぶやいた。
「This Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System…」 (それは 全能の 代理 を徴募せし 物言わぬ 機構)