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原は、髪を解かして、何度も鏡をチェックした。
微笑んでみる。ずいぶんかわいいような気がして、原は嬉しくなった。 今日は、初めてのデートだった。 そんなことを考えていたのは、1時間半ほど前だった。 今は、下を見ながらブランコに座っている。緩やかに脚が揺れていた。
だんだんと怒りが込み上げてくる。
原は、立ち上がった。 あの男がフランソワーズ先生の死にあたって、なにかと気をつかってくれたことも何もかも、どうでもいいような気がしていた。最初から自分をからかうつもりだったのかも知れない。きっとそうだ。 原は顔を真っ赤にして怒ると、家に帰ることにした。 |
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