ゆかり戦記

 ゆかり戦記とは、Aの魔法陣用サプリメントです。

ゆかり戦記はルールではありません。ルールを拡張することも、拡大することもありません。
 ゆかり戦記はAの魔法陣用の世界観読本です。

■ゆかり戦記導入の効果

 ゆかり戦記を導入することで、以下の効果があります。

  1. Aの魔法陣用の世界観”ゆかり戦記”で遊べます。

■グランドデザイン 基本的な考え方

 TRPGというものを一種の言葉遊びとして考えた場合、その主たる属性は言葉の意味する範囲(これを外延という)の規定と規定範囲での運用です。

 分かりやすく言えば、TRPGは言葉遊びであり、言葉遊びでもっとも重要なのは、言葉の意味と、言葉の使い方である。というものです。

例:
捨てられた古い単車をレストアする難易度5
チョコレートケーキをつくる難易度5

 上記はゲームシステム上はまったく同じ処理をされますが、Aの魔法陣を遊んだ方であればご存じの通り、ゲーム性は全く異なります。

これは行動宣言の内容と成功要素の抽出の仕方、効果が違うことを背景にします。
 もっと分かりやすく言えば、それぞれの事象からくる連想の範囲と広がりが異なるため、成功要素の動員手順が変化し、ゲーム性がこれに伴って変化するわけです。
 SDとプレイヤーたちと、言葉の概念が接近したときのやりとりからがAの魔法陣の本領です。

 ゆかり戦記はAの魔法陣を象徴する概念近接を手助けするサプリメントの一つであり、Aの魔法陣の特徴を示すサプリメントの一つです。

■注意

 このサプリメントはセッションデザイナーとプレイヤーの共用物です。 全てのプレイヤーとセッションデザイナーが読んではじめて、このサプリメントは意味をもちます。
 セッションデザイナーはあらかじめ、このサプリメントを読み、またプレイヤーに読ませた状態からゲームを遊んでください。他のゲームのどれとも違う、これはAの魔法陣ならではの約束事です。

 (本書式に沿ったものをA−DICと呼称します)

■ゆかり戦記イントロダクション

ゆかりはゲームと名がつけば負けられない女である。
小学生でご近所の天才ゲーマーとなり、
中学生で自称美少女天才ゲーマーとなり、
高校一年で世界の天才ゲーマーとなる直前で不慮の事故で意識不明の重体。
一年後に奇跡の復活を遂げた後、伝説の天才ゲーマーとして一世を風靡した後、突然消息を絶った。

 アルファ・システムの公式編纂資料”ヒストリー”が記述するのはここまでであり、ここから先は戦記の描くところである。

彼女をたたえて戦記の記すところはこうである。

”ゆかりは善戦し、その生涯を全うした”

 この一文を選んだのは、彼女の友として転戦を重ねた、一人の小説家であった。

<D.A.ルグウェール>

■ゆかり戦記のお約束

 ゆかり戦記の主人公はファーストネームをゆかりにしなければなりません。
名字は自由です。設定は性別女でゲームになれば絶対負けられない女であるとしてください。それ以外は自由です。

 このゲームはゆかりとその愉快な仲間たちがゲームと名のつく全てのゲームと戦って撃破するゲームです。なかには全然ゲームでないものもありますが、セッションデザイナーがこれはゲームだと言えば、プレイヤーはそれを認めなければなりません。
 ゆかり役プレイヤーはどのようなゲームであれ挑戦されればこれを受けてください。ゆかり戦記の辞書にゆかりが降りるはありません。(他のプレイヤは自由です)
 セッションデザイナーはゆかりがクリアすべきゲーム(事件)の数々をデザインします。

Next

Index   Alfa System