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シャングリ・ラ 池上永一著
桝田 省治

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 亜熱帯の森に覆われた東京、そびえたつ巨大空中都市。
 二酸化炭素削減のため、地球規模で炭素税を導入。
 既にアニメ化されてるなんて話は全く知らないまま、このあたりの大手ゼネコンが描きそうな近未来設定に興味を持って読みはじめた。

 が、人の背より大きなブーメランで戦車を真っ二つにする、セーラー服を着た美少女が登場したあたりで「アレアレ、もしや、この小説ってそっち系なの?」と首をかしげはじめた。

 が、中盤からは、次から次に登場する「刃物をもった○チガイ」の博覧会から妖怪大戦争へ様変わり。
 設定もストーリーもどうでもよくなり、下巻は笑い通しだった。
 期待は100%裏切られたが、これはこれで面白かった。

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Twitterから抜粋、最近分
桝田 省治

・あと2時間ほどしたら小5の娘を千葉まで送っていく。そこから房総半島の先のほうまで彼女は、人生初のひとり旅に出る。……といっても夏休みになってから毎日のように都心の塾までひとりで通っているので誰も心配していない。が、「人生初のひとり旅と呼んだほうが気分が盛り上がる」と娘の弁

・よりによってこんな男と結婚したくらいだから、僕の妻は十分すぎるほど頭がおかしい

・『メタルマックス』ファンにお知らせ! 9月30日(木)阿佐ヶ谷ロフトAにて、メタルマックス・トークライブをやります! 特別ゲストの制作スタッフ陣が、開発秘話など語ってくださいます。詳しくは9月2日売りの『週刊ファミ通』誌上にて!

・娘を千葉まで送っていき電車に乗せて40分ほど過ぎたころに「どうしよう、みんな木更津でおりちゃったよ」と娘からメール。目的地は木更津より先、何度もおりる駅は確認したのに……。「ゲームが面白くなるのは大半の人がおりたあとだ」と返信

・老婆心ながら忠告するが、ドラム缶を押す体験をしたいがためだけに、メタルマックスをプレイするのはやめたほうがいい

・俺屍のジャケットについての誤解。たかがゲームのジャケットになっただけなのに、子供のあの子が「おまえ、桝田の息子?」と何十回も聞かれたなら、とても気の毒に思うね

・妻とスーパーマーケットに食品の買い出しに行くのが好きだ。何が面白いって、僕なら絶対に買わない新製品を躊躇なくかごに放り込むから。ちなみに僕が買わない理由と彼女が買う理由は、まったく同じ。「すぐに市場から消えてしまいそうだから」だ

・そういえば今年はスイカをまだ一切れも口にしていない。でも梨はもう食べた……。うわッ、猛烈にヘンな感じ。今さらスイカには戻れない身体になったかも

・「アマガエルそっくりの」を美人の修飾語に使って、編集者に「読者に伝わりません」と赤を入れられるくらいアマガエルが好きだ

・俺屍の印税報告書が届く。いつもよりちょっと多かったのは、「続編の企画をSCEに出すよ」とツイッターで年始につぶいた影響があるのかもしれない。ありがたいね。……というわけで、久しぶりにけっこう多くの人が気にかけてくれているであろう「俺屍2」の話。

・【俺屍2】結論からいえば企画は流れていない。この不景気なご時世ゆえ楽観はぜんぜんできないものの、SCE社内の俺屍親派な方々が、具体的なことは書けないが、いわゆる「社内調整」を粘り強く続けてくれている。ホントありがたいよ。いいお知らせがそのうちできればと思います

・長男の話では「勉強禁止」という張り紙がある喫茶店だかハンバーガー屋が代々木にはあるそうだ。予備校が多いせいかな

・面白さのメインをシナリオに置いているゲームは、いずれ終わりが来るから、システムで過程が無限に生成されるタイプや他者とのコミュニケーションに依存しているタイプのゲームに比べれば、重大な問題はおきにくいと思う

・次男が志望する高校の体験入学に引率。数年前まで女子高で次男の志望する学科に至っては男子はクラスに1人という学年もある。「それって環境としてどーなんですか?」と先生に訊ねたら「ときどきテラスでため息をついている姿を見かけるが、それ以外はとくに大丈夫ですよ」と笑顔でお答えいただいた

・8/28マートン様大暴れ

・8/29金本、城島の連続アーチ

Twitterから抜粋、最近分
桝田 省治

●7/30うわッ、マエケンが打たれた……。だからあれほど脇谷とエドガーと坂本と松本と小笠原とラミレスと長野と高橋と亀井と阿部と谷には注意しろと

●いただいた北京ダッグをあらかた食べ終えた後、残った頭部を小5の娘が細かく解体し、「数が足りないけどこれが頸椎、この糸みたいなのが延髄」と高3と中3の息子たちに解説していた。個人的な観測では、女の子のほうが解剖が好きだと思う

●毎週長男と欠かさず見ている程度に「けいおん」が好きだが……いまだキャラの名前がりっちゃんしか覚えられない

●僕がひいきにしている選手は、チームの足を引っ張りしばしばため息をつかせいらつかせる。じゃあ、わざわざ見なけりゃいいのだが、ごくたまに別人のように活躍するのでやめられない。こういうランダムに当たりが出るものは、パチスロもそうだが中毒になりやすい……ということも職業柄よく知っているさ

●虫オンナの企画:残念がってくれる人が多いのは嬉しいが、僕が面白がっている限りは、僕は「面白い企画がありますぜ、ダンナ」と会う人ごとに言い続ける。経験から言えば、10年言い続ければたいてい何とかなるもんだ。僕にとっては企画ってそういうもんで、そういうネタが100あれば仕事は回るよ

●「独立したら儲かるって言ったの、桝田さんでしたよねえ。ぜんぜんじゃないっスか」と顔を合わせるたびに野島君に愚痴られる

●「虫オンナ」の企画、再掲載しておきますので、「うちの担当、この暑さで脳が茹ってる」と思う作家さま、以下のURLをご紹介くだされば幸いです。よろしく。 http://p.tl/xcJH

●イスラエルの国境沿いで隣国からも見えるような規模の花火大会をPLにぜひ開催してほしい。爆撃と間違えられるか、平和の祭典ととられるかはわからないが、世界中の国が放映してくれるだろうから、PLの名前は一晩で世界中に知れ渡ること間違いなし

●よく腹を下す次男は、通学路上にあるほとんどの駅のトイレに関して、かなり詳しい論評ができる

●ふたつほどアドバイスできることがあるとすれば、「ゲームデザイン脳」の紙質は、トイレットペーパーとしてはまったく不向きだということ。それに、トイレに駆け込んでからこの事実に気づいても既に手遅れだということか

●千葉TVには、2機種のヘリの乗り心地を比較するという番組があるらしい。いったい誰が観るのか?企画意図は何なのか?どんな経緯で企画が通ったのか?スポンサーはついたのか?興味は尽きないが観たいとはぜんぜん思わない

●賛成多数で通った企画の大半は、その時点ですで古い。もちろん古いから悪いわけじゃないが、陳腐な場合が少なからずある。といって、陳腐な面白さにも需要があるから始末に悪い

●夏らしい服装の美人とすれ違い、振り向いたら背中に「もう秋ですね」と書かれた小さな紙がセロテープで貼り付けられている……そんな感じで今日は少し涼しい

●「ジョン&マリー ふたりは賞金稼ぎは、いかがでしょう」とアマゾンから初めて自分の本を勧められた。妙な気分だ

●「透明の猫と年上の妹」子供は夢中になるだろうし、大人が読んでもかなり面白いと思う。が、親が子供に薦めたくなる内容かどうかは、自己責任で判断してもらうしかない。悪書じゃないが毒書かもw

●次男と徒歩20分の墓参り。草をとり、墓石の汚れを拭い、花と線香を供えて帰宅。帰宅して麦茶を飲んだところで手を合わせるのを忘れたことに気づく。次男いわく「そのかわり水をたくさんかけておいたから」

●桝田家の墓石は、ほぼ正方形の平べったい大きなピンク色の石の真ん中に五重の同心円が刻まれている、ちょっと変わったデザインだ。完成したときは、なかなかいい感じだと思っていたが、同心円の細かい溝に汚れが溜まりやすくかつ掃除がしにくいことに翌年気づいた。……あれは、失敗だった

●今日と明日、長男は大学受験の模試。第一志望にB判定以上がつかない場合、志望大学を変えるのだそうだ。ちなみにC判定は合格確率50%。「現役ならそんなもんだろ。慎重すぎないか?」と言うと「ゲームじゃないんだから」と18歳の少年に諭された

●模試の結果がB判定以上でなかった場合、志望校を変更すると言う長男に「結論を出すには早くないか?」としつこく聞くと「B判定が出る可能性がないなら模試自体受けていない」とまた諭された

●「センター試験までまだ4カ月もあるぞ」と、長男に言うと「二次試験まで半年だよ」と苦笑いされた。そういうものなのか……

●30%程度の可能性に迷わず賭ける無謀な次男のほうが、30%程度の不確定要素にすら躊躇する慎重な長男より明らかにモテる。10代の女の子の男を見る目ってそういうもんだ

●今日も模試を受けに行く長男に朝からカツ丼を作って笑わせてやろうかと思い冷蔵庫を覗いたが、卵と鶏肉くらいしかなかったので親子丼にしようと思ったが、朝から親子丼というのもカツ丼を作って笑わせようとして材料がなかったのがばれて笑われそうで嫌だ。……この笑いは、うちでは負けなんだよ

●2日目の模試を終え夕方帰宅した長男は「物理の得点精度が低い」と言ってた。挙句に「どうすれば半年でその穴を埋められるか考えてたら英語の長文読解でありえないミスをした。ワハハハ」。それから8時間眠り今さっき起きてきた。……とりあえず放っておく

●長男の人生なんだし大学くらい自分で決めればいい話だ。たとえそれが「自宅から通えて、通学定期でアキバに寄れる」という基準で選ばれてるとしてもだ。親の僕が「女の子がいっぱいいて就職に困らず勉強しないで入れる」を基準に大学を選んだのだから、まあ、僕よりはそれなりに勉強している分だけ少しはマシだw

●「透明の猫と年上の妹」。ページが余るので後書きを入れてくれと編集に頼まれた。いつもなら「ここが見どころ」とかずうずうしく自分で書いてしまうのだが、どうも本作に関しては勝手が違って上手く書けない。どなたか僕の代わりに解説を書いてあげようという方いない? 原稿料以外にお歳暮もあげるよ

●8/17『ゲームデザイン脳 桝田省治の発想とワザ Lite iPhone版』 (無料)が本日配信されたようだ。にしてもこの「Lite」ってどういう意味なんだろう?「ちょっとだけよ~ン」とか「チラ見せ」とか、そういう意味かな http://bit.ly/bTW4wc

●つまらない打ち合わせの際は、目の前の相手が「生き別れた妹だったら」「両親を殺した時効寸前の犯人だったら」「突然僕にプロポーズしたら」どうしよう……などと考えて楽しい時間を過ごす

●「24時消灯」の1文に「ありえん」とせっかく取り寄せた大学の案内を放りだす、深夜アニメが生きがいの長男……

「虫オンナ」企画 再掲載
桝田 省治

 この企画を面白がった友人の作家たちが数社紹介してくれたのだが、「ホラーは売れん」「ラノベじゃ無理」「うちの読者に合わん」「部数が読めん」など、さもありなんな理由で断られましたとさ(笑)。
 というわけで、再掲載しておくので「ウチなら出せる」という怖いもの知らずな編集者さま、いらっしゃいましたらいつでもお声をかけてください。
 ただし、僕は「これ、ホラーじゃないよ」「イラスト付きの軽い娯楽小説(ラノベ)を中高生しか読まないと勝手に決めるな」「大ヒットするとは思わんが読者はそこそこいる」と思っているので、そこのとこよろしく。


●虫オンナ

○趣旨:
 ようするに「鶴の恩返し」あるいは「人魚姫」など、人外の女が人間の男に恋し、人の姿になって現れその男につくす……それの「虫」版。
 本作のポイントは、男のもとを訪れる女が、鶴とか人魚とかイメージが美しい生き物ではなく、生態が人間とはかけ離れた「虫」であること。
 見どころは、3つ。
1.虫オンナ本人は、惚れた男のためによかれと思ってやることがことごとく“虫の価値観”“虫のルール”ゆえにずれる。
 場合によっては、男の生命すらも危機に陥れる。
 その哀しくもおかしく、ときにグロテスクだが、虫オンナ本人は必死な様。
2.虫オンナは、元が「虫」なので人間にはないさまざまな能力を備えている。
 この超能力を虫オンナがどの場面でどんな風に使って、男を助けて状況を逆転するか。
3.虫オンナに振り回されつつも、虫オンナの思いを知り、徐々にその生態にも慣れ、果ては虫オンナとの奇妙な生活を受け入れる男の変化。ようするに壊れていく様。

○主人公と舞台:
 現代。主人公は、うだつの上がらない高校生男子。肉体も頭脳も容姿も人並み以下。性格は消極的。
 以前の学校でいじめに合い、県外に転校。現在はアパートにひとり暮らし。
 唯一の長所は「虫も殺さない」優しさ。その唯一の取り柄が次々に虫オンナを呼び寄せていく。

○構成案:
【n】の表記が10~12ページ、1節分

●序章
【1】
 現在の状況。主人公(純也。18歳男、高3)、夏休み後半、一人暮らし。
 純也と虫オンナの奇妙な共生関係。
 純也は、虫オンナに殺す男を指示する役。

 子供のころに肥え溜めに落とされ、ひとりで這い上がれず、発見されるまで半日つかっていた記憶。
 それ以降、「うんこ」と呼ばれいじめを受け、現在に至る。
 唯一の味方は、幼馴染の女の子H。登校拒否気味の純也を毎朝迎えに来ていた。
 だが、そのHとも中学入学後は徐々に疎遠に。
 純也自身、臭いが消えないと今も思っている。

●1章
【2】
 蟷螂(かまきり)オンナ、キリコとの最初の出会い。
 回想3年前、中3夏休み前。
 純也は、不良グループからいじめられ、恐喝される。
 不良から逃げようとするが、逃げている最中に蟷螂を踏みそうになり転倒。
 不良たちに追いつかれ、殴られ蹴られした挙句に塾の夏期講習代を財布ごと奪われる。
 純也の身を案じた幼馴染Hに事情を訊ねられるが、純也は拒否する。
「俺を慰めたいならやらせろ」と乱暴に迫ると、「弱虫!」とHに平手打ちを食らう。
 自分が情けなくなった純也は、自殺を考えて校舎の非常階段を上っていく。
 その途中で緑色のワンピースを着た美しく可憐な幼女キリコに出会う。
【3】
「死んだってどこにも逃げられないよ。私なら別のところに連れってあげられる」
「どうやって?」と問う純也に
「お嫁さんにしてよ」とキリコが唐突にプロポーズする。
 自暴自棄になっていた純也は苦笑しつつも承諾。
 数日後、キリコは、不良にとられた財布を純也に「拾ったよ」と返す。
 お礼にキリコのリクエストでアイスクリームをおごる。キリコは、初めて食べたと大喜び。
 純也は、自分を恐喝していた少年たちが次々に惨殺されていることを知る。
 異常な死に方だ。首は落とされ手足がもがれ内臓が食われている。しかも密室。凶器も不明。
 捜査中の刑事Aに事情聴取を受けた際、純也がキリコを「妹だ」と言うと、キリコが「お嫁さん」と訂正する。
【4】
 純也は、塾の夏期講習に行かず、キリコとの奇妙なデートを繰り返す。
 キリコは、最初はほとんど表情がなかったが、次第に感情が豊かになる。
 また、見た目は幼女のままだが、純也が読んでいたラノベや漫画で言葉を覚え、話の内容も大人びてくる。
 純也は、キリコの純真無垢な心と時折見せる艶めかしさ、自分にはない野蛮で大胆な行動力(純也の唇を奪う、腕にかみつくなど)に次第に惹かれていく。
 だが、相手は幼女なので、気持ちを告げることはない。
 夏期講習にさぼっていることをなじられ、幼馴染Hとは、ますます疎遠になる。
【5】
 夏の終わり、キリコは純也に「しばらく会えない」と告げ、次に会う場所と日時を伝える。
 そして、唐突に「目印に」と自分の前腕を傷つけて純也のイニシャルJを刻む。
 殺人現場近くで緑色のワンピースを着た幼女が何度か見かけられた、との噂を幼馴染Hから聞く。
 注意を受けるが、純也は聞く耳をもたない。
 純也は、幼女キリコに対する愛情を自覚する。
【6】
 不良少年たちは、幼女の情報を得ようと純也を拉致し暴行する。
 純也は、耐えきれずキリコと会う場所を白状する。ただし、日時は1日前。キリコはいるはずがない。
 不良少年たちは、財布を取りあげたのち、純也を解放する。
 純也は、キリコのことを思い、急に不安になる。いてもたってもいられなくなり、ナイフやバットをもって、キリコと約束した場所を訪れる。
【7】
 そこには不良少年の惨殺死体が転がり、その中ほどにキリコが立っている。
 だが、キリコと思われた物は、幼女の抜け殻で中身がない。
 純也がキリコの名を呼ぶと、頭上からよわよわしく純也の名が呼ぶ声が聞こえる。
 暗闇を見上げると、純也よりやや年上に見える裸身の少女が逆さまにぶら下がっていて目が合う。
 よく見ると少女の身体は、半身がグシャグシャで融けたような状態だ。
 少女の腕がだらりと垂れる。その腕にはJのイニシャルが刻まれている。
 手から純也の財布が落ちてくる。
「拾ったよ」と少女。
「何があった?」と訊ねると、少女は「身体が固まる前に、強引に脱ぎ捨てた」と応えたのち、「大きくなって純也のお嫁さんになって純也を食べたかった」と続ける。
「抱いてよ、純ちゃん」
 事切れた少女が純也の上に落下。
 純也は、抱きとめようとするが、落下の途中で少女が消失。
 純也の手のひらに脱皮しそこねた半身のない白い蟷螂の死体が残る。
 純也は、自分の弱さ、判断の遅さがキリコを殺したと嘆く。
 その後、純也は警察の事情聴取を受ける。
 刑事Aに「純也には妹がいない」件を追求されると、純也は「もういないんだ」とだけ応えて口をつぐむ。
 結局、犯人は見つからない。

●2章
【8】
「そりゃあ、犯人は既に死んでるんだから、どこを探してもいないよね。だいたい人間でもないし!」
 再び現在。死んだはずの少女キリコが純也の前で、「あの頃の純ちゃんは可愛かったわ」とクスクス笑っている。
「そういえば、なんで俺の前に現れたんだ? いつかつぶさないように避けて転んだから?」
「違うよ、純ちゃんは私の獲物。前から目をつけてたんだから、取られてたまるかって」
「前から? じゃあ、俺を食うつもりで近づいたのかよ?」
「最初に、お嫁さんにしてって、ちゃんと断ったはずよ」てなチグハグな会話。
 その後、「肥え溜めに落ちたとき、暇つぶしにたまたまそばにいた蟷螂にキリコと名をつけた」「そういえば、その後も蟷螂をよく見かけた」てな因縁話を入れる。
 今年のターゲットは、「このあたりの地上げを生業にする新興の暴力団」と、純也が発表する。
「それっておいしいの?」とキリコが質問する。

●3章
【9】
 蟷螂(かまきり)オンナ、キリコと出会った翌年、高1の夏。
 純也は、別の高校に進学した幼馴染Hが大学生と思しき男とラブホテルに入ろうとするところを目撃する。
 目が合う。Hは純也をじっと見つめる。だが、大学生に声をかけられてホテルに入る。
 それを見送った純也に「あの人の匂いは、止めてほしいって言ってたよ」と声をかけたのは、死んだはずのキリコに生き写しの幼女だ。
 思わず「キリコ?」と声をかけると、幼女はキョトンとしている。が、しばらくすると、
「あなたが純ちゃん?」と逆に訊ねる。
 幼女は、去年死んだ蟷螂オンナの姉妹の卵から今年産まれたらしい。
 幼女は、去年の蟷螂オンナの記憶も持っている。
「強い感情は、人間の言葉より明解に、匂いや味で同種族に伝わっていく」と説明する。
 そして、「今は私がキリコ」と名乗り、純也にぶら下がるように腕をからませる。その腕には純也のイニシャルJを刻んだ傷跡も残っている。
【10】
 幼女キリコは、再び純也にプロポーズする。
 純也は、むやみに人を殺してはいけないなど、人の世界で生きていくためのルールを守ることを条件に承諾する。
 キリコは、このルールに納得がいかない風だが、純也が嫌なことはしないと約束する。
「そんなに俺のこと好きなの?」
「うん。食べちゃいたいくらい」
「俺を食うの?」
「弱虫は嫌い。いつか純ちゃんが強いオスになったら。そのときお嫁さんにしてもらう」
 純也は、自分がキリコに食われる様を想像し、口元が緩む。
【11】
 はた目から見れば異様だが、ふたりにとっては楽しい日々がしばらく続く。(夜な夜な野良猫狩りなど)
 ときどき何者かの視線を感じることがある。
 キリコは、純也との約束を忘れたかのように凶暴な一面を時おり見せる。
 だが、純也は、攻撃的な性格のときのキリコにも惹かれていく。
 またしても惨たらしい殺人事件が起きる。殺されたのは、純也が思わず「寄生虫」と評したホームレス(?)たちだ。
【12】
 純也はキリコを疑うが、キリコは自分ではないときっぱり否定する。
 そこにキリコと瓜二つのもうひとりの幼女が姿を見せる。
 それは、キリコと同じ卵から産まれた姉妹で、ときどきキリコのふりをして純也と遊んでいた。
 時おり凶暴な様を見せていたのは、この姉妹だったと判明する。
 純也は、姉妹の凶行を止めようとするが、姉妹は、「人間の道徳を押しつけるな」と虫の論理で反論。
 さらには、キリコの名前も、純也も自分のものだと主張。なぜなら、自分のほうが強いからだと言う。
 言われてみれば、人間を食ったせいか、こちらのほうが健康そうで肉付きもいい。
 キリコとその姉妹は、数日後に最後の脱皮が迫っている。脱皮が終わった直後、殺し合いをして、純也は、生き残ったほうのものとなることが、純也抜きで即座に決まる。
 純也は、自分がどちらかを選べば殺し合いが避けられるかもしれないと思うが、選ぶことができない。
 また自分を賭けて戦うふたりのキリコの殺し合いを想像すると今まで感じたことがない興奮を覚える。
 その後も、行きずりの殺人事件が続発する。犯人は相変わらず不明。
【13】
 決闘の日、純也が約束の場所に到着したことを合図に、少女の姿に変わったふたりのキリコの戦いが始まる。
 闇の中、音がほとんどない戦いだ。壁も天井も空間も戦いの場になる。
 戦力は互角。壮絶な戦いが延々と続く。両者とも腕がちぎれ、体液を飛びちらし、満身創痍だが、やめる様子はない。
 純也にも止められない。
 突如、片方のキリコが純也に襲いかかる。
 反射的に純也を守ろうとしたもうひとりのキリコに隙ができ、首が飛ばされて倒れる。
 生き残ったキリコが純也の名を呼びながら、ふらふらと近づいてくる。
 純也にはどちらが勝ったのかわからない。
 純也は、急にキリコが怖くなる。
 手近にあった鉄パイプをつかむと泣き叫びながら生き残ったキリコを撲殺する。
「純ちゃん、やればできるじゃん。来年が楽しみよ」
 キリコはそう言って息絶える。
 その直後に純也を尾行していたらしい刑事Aが現場に踏み込むが、既に純也しかいない。
 刑事Aは、純也への嫌疑を捨てず「必ずしっぽを捕まえてみせる」と宣戦布告する。

●4章
【14】
 現在。蟷螂オンナ以外にも数種の虫オンナが加わり、暴力団を食い殺す作戦会議が、まるでクラブ活動のようなにぎやかさで和気あいあいと続く。
 その集団の中に刑事Aもいる。うんざりした顔で黙り込んでいる。
 会話の過激さは、どんどんエスカレートしていくばかり。
 その中できわどい冗談を言えるほどに、純也は虫オンナの感覚に馴染んでしまっていることにふと気づく。
 いつから自分はこんな風になってしまったのか。
 純也は、初めて虫オンナたちに殺人を指示した去年の夏の出来事を思い出す。

●5章
【15】
 去年の初夏。高2
 純也は、去年同様に、蟷螂(かまきり)オンナの幼女キリコと奇妙な関係を続けている。
 純也は、半年前から行方不明になっている幼馴染の女性Hを心配していた。
 Hが素行の悪い大学生グループに付きまとわれていたのを知っていたからだ。
 純也の気持ちに、キリコは気づき、人間の女のように嫉妬する。
 ある日、行方不明のHによく似た3人の少女が純也とキリコの前に姿を現す。
 少女たちは、一斉に「助けて純ちゃん」と叫ぶ。
【16】
 キリコは、その少女たちが虫オンナだと見抜き、一触即発状態になるが、なんとか純也が止める。
 少女たちが何の虫オンナなのか、種類がわからない。加えて、片言の人間の言葉を喋っているが、なかなか意味が通じない。
 キリコが仲介し、最初にわかったことは、行方不明の幼馴染Hは既に死んでいて、目の前の少女たちはその遺体に産みつけられた卵から孵った虫オンナだ」ということ。
 3人の虫オンナそれぞれが、死んだ幼馴染Hの記憶を断片的に持っている。
「人間のオス数匹が力づくで交尾した」などの話を総合すると、幼馴染Hは、大学生グループに強姦されたのちに生きたまま山中に埋められている。
「助けて純ちゃん」は、幾度も繰り返されたHの断末魔であったため、虫オンナたちの記憶に刷り込まれたようだ。
【17】
 純也は、幼馴染Hが自分に好意をもっていたことに今さら気づき、怒りに燃え復讐を決意する。
 それもただ殺すだけでは足りない。幼馴染Hが受けた恐怖や苦しみを味あわせてやると誓い、虫オンナたちに協力を求める。
 が、虫オンナたちには、純也の気持ちが理解できないらしくうまく伝わらない。それをキリコが独特の言い回しで通訳し、虫オンナたちを納得させる。
 問題は、Hを殺した大学生グループは3人だが、虫オンナたちはそのうちの1人しか覚えていないこと。
 とりあえず幼馴染Hに似た虫オンナたちの1人を囮にし、不良学生の1人を捕まえることになる。
【18】
 不良学生のひとりを、虫オンナの1人が誘惑する。まんまとおびき出された不良学生は、その虫オンナと性行為に及ぶ。
 虫オンナは男の身体にねっとりと吸いつく。
 快感に男がうっとり。
【19】
 虫オンナが吸いついた箇所から出血している。
 だが、快感が勝るのか男は気にとめない。
 出血が止まらないことにやっと気づいた男が虫オンナに反撃。
 そこに純也とキリコが踏み込む。
 キリコに傷をさらに深くえぐられ、男は共犯の2人の名前を白状する。
 純也が怒りに我を忘れ、とどめを刺そうとするが、「蛭(ひる)は、雌雄同体なのよ。これからもっと面白いことになる」とキリコに止められる。
 見れば、蛭オンナの下腹部から角状の物が生え、それが男の腹の傷に深々と挿入される。
【20】
 2人目の大学生も、幼馴染Hに似た虫オンナの誘惑に乗る。
 男は、すっかり欲情し虫オンナの衣類を脱がしつつ、身体をまさぐる。
 虫オンナと大学生は、情熱的なとキスを繰り返す。男は歓喜の声を上げる。
 だが、その声は悲鳴に変わる。喉をかきむしる。その喉や胸にみるみる穴が開く。それを押さえつけて虫オンナはさらに口づける。
 その虫オンナの正体は、蜘蛛(くも)オンナ。獲物の肉体を内側から溶かす唾液をドクドクと注ぎ込んでいく。
【21】
 3人目の男は、以前Hと付き合っていた大学生だ。
 共犯の2人が行方不明になっているので警戒している。
 さらに刑事Aが純也たちをしつこくマークしている。
 そのため3人目の大学生が虫オンナを目の前で拉致して、車で逃走するのを防げない。
 刑事Aも2人の行方を探す。翌日、大学生は見つかるが、さらわれた虫オンナは見つからない。
 数日後、瀕死の虫オンナが山中で見つかる。虫オンナは、生きているのが不思議なほど衰弱しきっている。
 幼馴染H同様に暴行されたのちに生きたまま埋められたが、自力で脱出したようだ。
【22】
 虫オンナは、純也の姿を見ると、薄笑みを浮かべて息を引き取る。キリコが小さな虫に戻ったオンナをつまみあげて、あっという間に口に放り込む。
「ここにいた女はどこに消えた。なんなんだ、おまえらは!?」と刑事Aに問われるが、純也は「幼馴染Aもあの男に殺された」と言う以外、黙秘。
 純也は仇を討ちに行こうとするが、刑事Aに「はやまったことをするな。ここから先は警察の仕事だ」と釘を刺される。
 キリコにも止められる。
 キリコは笑いながら純也に耳打ちする。それを聞いて純也はゲラゲラ笑いだす。
 刑事Aは、純也たちを怪訝な顔で見る。
【23】
 後日、刑事Aから純也に電話。
「取り調べ中に例の大学生の身体が破裂し、地蜂の幼虫が無数にわきだした。いったい何をした?」
「俺が言うこと、信用してくれるなら話してもいいですよ。こっちも聞きたいことがあるし、近いうちに会いましょうか」
 純也は、成体になったキリコとベッドを共にしていた。純也の身体は、キリコに噛まれて傷だらけ。
 純也はキリコに問う。
「おまえ、もうすぐ死ぬんだろ?」
「うん、あとちょっとでね」
「そういえば、俺のことまだ食わないのか?」
「だって純ちゃんが死んだら、来年私のこと覚えていてくれる人、誰もいなくなって寂しいものね。でも純ちゃんは私のもの」
「ああ」

●終章
【24】
 暴力団の事務所があるビルの前の道に数え切れないほどの虫オンナが集まっている。
 壁や窓や屋上にもとりついている。
 その中には、羽のある者、触覚が生えている者など、明らかに人間の姿でない者も混じっている。
 純也とキリコは、その様子を近くのビルの屋上から眺めている。そこには刑事Aもいる。
 純也に暴力団事務所の襲撃を勧めたのは、刑事Aだった。
 しばらくすると、窓ガラスが割れる音、悲鳴や銃声が無数に響く。
 刑事Aは、事実を隠ぺいするために純也を銃で撃つ。
「人間の面倒くせえ理屈を押しつけるんじゃねえよ」と純也は叫び、最後の力を振り絞り、刑事Aの首に食らいつき、噛みちぎる。
「純ちゃん、かっこいいよ。好き、好き」と、虫の息の純也にキリコがすがりつく。
 純也は、キリコが自分の身体をムシャムシャと食べる音を聞きながら、強烈な快感を覚える。
【25】
 翌年の夏。
 幼女キリコが純也によく似た男の子の手をひいて、雑踏を歩いていく。2人は、行き交う人々を楽しげに見ている。
 キリコがお姉さん口調で男の子にアドバイスをしている。
「群れから離れている動きが遅いやつや弱そうなのを狙うのよ」
「食べるの?」
「生き残るためのルールなのよ」
「ふーん。ルールじゃ、しょうがないね。でもたまには他の物も食べたいな」
「じゃあ、あとでアイスクリームを買ってあげる。バニラがおいしいの」


(ちなみにイラストは、下記の方にラブコールを送ったら、前向きなよい返事がもらえた)
http://www17.plala.or.jp/shiffon/gallery.html

もらった本、3冊
桝田 省治

アップロードファイル 255-1.jpgアップロードファイル 255-2.jpgアップロードファイル 255-3.jpg

●天冥の標 Ⅲ 小川一水著

 宇宙海賊と元気よく戦って、おまけに宝探しもあって……大好物ですともさ!

○いいとこ
 各キャラの初登場時の台詞。一発でキャラがわかる。上手い。
○今イチ
 前二作に比べて、要素が多くて話が散らかってる印象。
○要望
 ある意味メインキャラである「ミス・ディフ」という特異なスタイルの宇宙船の形が最後までよくわからなかった。 
 このシリーズには挿絵の類が一切ないが、今回に限っては、宇宙戦艦ヤマトの断面図的なイラストがほしかった。

 いまだ話の全貌は見えず。だが、それがいい。


●ザ・ジャグルⅣ 榊一郎著

 絶体絶命のミッション、感傷、戦闘の派手なアクション、残酷な運命、敵も味方もヘンなキャラ登場……とエンタメのつぼを確実に押されては、面白くないわけがない4巻目。
 このシリーズ、巻を重ねるごとにどんどん面白くなっている。

 問題があるとするなら、ここまで面白くなるのに4巻、1000ページ以上かかったこと。よく言えば、待った甲斐があったよ、なんだけど、エンジンがかかるのが遅すぎです。

 世界観とか設定の妙というのは確かにあるが、結局のところ大半の読者の興味は、人間同士の思惑やら肉体やらのぶつかり合いで、この先どーなるの!? が一番だ。

 5巻も、そのへんをグイグイ押してほしい。
 しかし、このシリーズ、あと1巻で終わるのは、いかにも惜しい。


●樹原家の子育て 樹原涼子著

「樹原家の子育て」お昼に届き、今読了。
 著者は、リンダキューブや俺屍の作曲家、 樹原涼子さん。
 僕の場合、樹原家のふたりの息子を子供のころからときどき見ているし、「いい息子さんですね」とちゃんと育ってるのも知ってるから、顔が浮かんでそれだけで面白いのだが、それを差し引いてもいい本だ。
 小中学生の子供をもつ親と将来子供を持つつもりの方にはお奨め。
 もちろん「樹原家の子育て」がすべての家庭で実践できるわけはないが、こういうやり方考え方もあると知るのは単純に楽しい。

Twitterから抜粋、最近分
桝田 省治

●「お父さん、三角形の面積の出し方を発見した!」と興奮していた10年前の長男の顔をふと思い出した。

●7/4 今イチだった巨人の打線と中継ぎに、お釣りがくるほどの自信を復活させて3連戦終了。ぜんぜん勝ち越した気がしない……

●良質な娯楽って作者と客の間 に共犯関係が成立してると思う。僕の中のプリンセス天功は、今も20代だw

●向かいの家の屋根の上でカラスが何か食っているのを見て、ごみを出し忘れたことに気づく……。いや、今日は生ごみの日じゃない。じゃあ、あのピンクの塊は何だろう。……肉だよな。うん、どう見ても肉だ

●虫オンナ:昨夜寝る前に書いた「1日中泣き続ける蝉オンナ」「夜な夜な歌う蟋蟀(こおろぎ)オンナ」というメモに「メスは鳴かない」と娘の字で足されていた

●虫オンナ:調べもの。「蛇女房」の話は知っていたが「蛤女房」というのもあるそうだ。特技は、美味しい出汁をとることw http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9B%A4%E5%A5%B3%E6%88%BF

●いわゆる異類婚姻譚で植物が相手というのは、あまり聞かない。逆に強姦されそうになって植物に変わる話は、けっこうあるけど。エロに関して、無限の想像力を誇る人類も動物が限界だったのか。そういう意味じゃ、昨今の何でもかんでも美少女に擬人化というのは、画期的かもしれない

●7/7 ああ!! 20年前の今日、結婚式だった。同じ家に住んでいながら生活時間帯がぜんぜん違うせいでほとんど会えない僕らは、ある意味で七夕夫婦だ。
……そういえば、「会社を辞める」と妻の両親に伝えたのは結納の席だった。
もともと4月1日が結婚式だったのだが、その数日前に妻の祖母が亡くなって、さすがに49日を済ませてからじゃないとまずいだろうと延期した。おかげで「手の込んだエープリルフールのネタだ」と思った方も多い

●スーパーセーブしたときのGK川島の表情を「どや顔」というそうだ。言い得て妙である。この「どや」は関西弁なのだろうが、いったい誰が言い始めたのだろう

●競売物件の占有者について調べていたら、以下のサイトを発見。ここの「対決! 追い出し屋G 対 抗告屋」がなかなか面白い。http://www.oidashiya.com/index.html

●本日の実験:1.カレーに鰹だし。これはカレーうどんみたいで、けっこうおいしい。2.カレーにバナナ。家族の半数にうけ、半数が「今イチ」と評価。3.カレーに鰹だし+バナナ。これはどんな化学反応かはわからないが、なぜかえぐくなり明らかにまずかった。
ちなみに我が家で最も評判がよかったカレーは、熟れすぎてグチュグチュの柿を大量に入れたもの。たぶんタンニンのおかげだろう、かなりのコクが出る。問題は、熟れすぎてグチュグチュの柿などというものは、1年のうち2週間くらいしか手に入らないことだ。

●7/10 9回裏やっと清水をマウンドからおろした。1死満塁2点差で、ここのところ調子がいい浅井。
終わった……

●タコに選挙占いさせれば、今なら億単位の宣伝効果があったろうに、なんで日本の水族館はやらないんだろ。ていうか、いっそタコに国政を占わせればいいよ。外れたところで「どうせタコだ」とあきらめもつく

●7/13 なぜ巨人には、下位打線にもクリーンナップがあるんだ? 野球のルールを知らないんじゃないか?
代打に金本が出てくる阪神も卑怯くさいが、9番に高橋がいる巨人ってどんだけチート。
12回表、空気が読めない長野の3ラン…… おわた

●プレイヤーに対して「二つに一つ」と僕が言うときの内部確率は、1/2じゃない。たいてい5/8か3/8を指定する。では、この1/8の差が何かと言えば、自分でもよくわからないが、たぶん「こういう風にゲームをコントロールしたほうが面白い」という僕なりの自己主張、あるいはおまじないの類い

●僕が考えると、別に好きなわけじゃないのだが、グロ成分が過多になる。まあ、なにもないところでしょっちゅう転ぶ女に「萌え」なんぞ感じないけどな

●僕は実験したことがあるよ。リノリウムの床なら高確率で再現できる。コンクリートやアスファルトならバナナの皮を複数重ねればOK RT : 読書感想『バナナの皮はなぜすべるのか?』 http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20100714#p1

●ここ数日、「ネクストキング」の名前がTL上によく出るなあ、と不思議だったのだけど、バンナムさんがツイッターでアンケートをとってたのか。なるほどね、謎が解けてスッキリ

●「美」は「大」きい「羊」と書くのだから、漢字が出来たころは、「美味しそう」と「美しい」は心理的に近いカテゴリーだったと思える

●きのう気づいたこと。渡辺謙の奥さんの南果歩と、参院選に落ちた岡部まりの区別が僕にはついていないらしい。だが、今までもこれからも特に不便はないように思う

●もし「リンダキューブアゲイン」を移植することになったら「リンダキューブ リンダキューブ リンダキューブアゲイン」というタイトルコールの後に、「大事なことなので3回言いました」という台詞を追加したい。青野さん、元気になるといいね

●7/17 かっこいい独り相撲の取り方を、久保から安藤に教えてやってほしい

●知ってのとおり、猫語には「人の手も借りたい」という諺があるが、意味は「枕の代わりくらいにはなるニャ~」という程度だ

●次男は辞書をひかない。すぐ人に聞く。「ショキバライって何?」と聞かれたので「生徒会室に会長と副会長だけになること。ラノベの定番シーンでオタク用語」と答えたら「くだらねえええ」と言っていた。どうやら信じたらしい。

●7/20 おい、ここで藤川に代えて安藤……
そして、安藤。いきなり打たれるし……
安藤、まーた打たれたよ……
はいはい、安藤、3本打たれて降板……。こうなることがわかっていなかったのは真弓監督だけさ

●阪神「前期」優勝が1日延びました。負け惜しみじゃないんだからね

●虫オンナ:春先に何百と生まれても秋まで運よく生き残っているのはそのうちわずか数匹。こういう過酷な生態をもつ虫を擬人化すると、当然理不尽で残酷な描写が増える。でもよく考えてみれば、自然の中では奇異なのは人間の生態のほうで、さらにいえばとても脆弱なシステムだ。
そういえば以前にこんな雑文を書いていたのを思い出した。「ゲームバランス、カマキリの場合」 http://www.alfasystem.net/a_m/column/sub.14.17.htm

●7/23 地震の夢を見たと思っていたが、どうやら本物だったらしいことをTLで確認。僕の感覚では今も夢の出来事なのだか、これは現実なのだと、脳が認識を書き換え中。狐につままれたような妙な感覚……

●お腹が減っているときを見計らったように、TL上にうまそうな料理の写真を3つくらい続けて並べやがる人を思わずリムーブしたくなったことありませんか? 僕は、今のところ思うだけでやったことはないよ

●せっかくプロットまでたてた「虫オンナ」がラノベとしてどうやら不適格のようなので、いっそ「ショキバライ(生徒会室に会長と副会長のふたりだけになること)」という高校生の三角関係をテーマにした恋愛小説でも書いて、先日の冗談を既成事実にしてしまおうかと……誰が読むんだ、そんなもん

●従者が3人というのは、三銃士やら西遊記やら、定番中の定番だね。イワンの兄弟もベルの姉妹もエバのコンピュータの魔女姉妹もイエスを探した賢者も3人だ。
三匹の侍、三人のゴースト、三匹の子豚なんてのもあるよ。たぶん3人はキャラの役割分担が安定するんだよ

●「男の娘」の意味がわからず、ググってみた50の夏の日。遠くで蝉が鳴いてるよ

安直ラノベ企画2「もしも怪物くんがダメダメな男子高生だったなら」
桝田 省治

 昨夜「もしも怪物くんが女子高生だったなら」という企画を公開した数秒後に「怪物王女」という同じような趣向の作品が既にあると数人から指摘を受けたよ(笑)。
 調べてみたら、舞台やストーリーは、ぜんぜん違うようだけど、数秒で数人から「似てる」と反応されるようじゃ企画としてダメだし、どうせ1時間くらいで考えた企画なのであっさり捨てる。

 で、懲りずにさらに安直に考えたのが「もしも怪物くんがダメダメな男子高生だったなら」だ。
 ただし、ラノベの読者層を意識した主人公の年齢のアップだけじゃ興がないので、怪物王子の数を三人に増やすことにする。

 で、プロットなんだが、グリム童話の「三枚の羽根」を安易にパクる。
 どうせ三人の王子となると、これより完成度の高いプロットなんてそうそうないから、考えるだけ時間の無駄だ。

「三枚の羽根」の大筋は……、
 王位継承権をもつ三人の王子に、父である現王様が「世界一の○○を持ってきた者を次の王にする」と宣告して、三人の王子が世界一の○○探しに何度か奔走するんだよ。
 ○○は、パン、布、指輪(順番は忘れた)ときて最後の勝負が花嫁。
 結果はイワンと同様、パターン通り、上の兄二人に比べてまじめで心優しい以外は大した取り柄がない末弟が勝つ。
 それを影日向に支援するのがかわいいネズミの女の子。
 で、クライマックスで、このネズミの呪いが解けて美しいお姫様に変身。
 末弟と結婚してめでたしめでたし、となる。

 とりあえずパクる部分は、世界一の花嫁を連れてきたものを次の王とすると告げられた三人の王子が外の世界で奔走するという設定の大枠。
 あとは、三人の王子のキャラ付けも定番中の定番なので流用。
 長男は、たくましく豪快、力の象徴。四角い男らしい顔。
 次男は、賢くて知の象徴。スリムで女と見まがうばかりの美男子。
 三男は、まじめで優しいだけが取り柄。体力知力ともに長男次男に負けてる。チビでちょっと童顔。

 で、この三人が怪物ランドだか魔界から、人間世界のとある共学の高校に帰国子女の転入生としてやってくる。
 長男は3年、次男は2年、三男は1年に入る。
 長男はあり余る体力を活かして、数々の体育系の競技会で優勝。あっという間に大人気。
 次男は頭脳を活かして、生徒会を牛耳り、金と権力を手にする。こっちも学内のスター。
 一方で三男は、球拾いをしたり掃除当番を押しつけられたりとさえない……でも意外とダメダメ仲間の友だちは多い。
 長男と次男は、人間を魔族より下等なものだと思っているので、目的のために手段を選ばない。裏ではやりたい放題の極悪人。
 最後は、その悪行がばれ、かつ三男の友人たちの応援でもって大逆転……てな感じだ。

 で、ネズミの王女に当たるキャラだが、見た目がさえないBLが大好物の腐女子でどうだろう。
 もちろん最後は呪いが解けたごとく大変身。

 見どころは、兄二人と二人が選んだ女性の二チームと、三男と腐女子コンビの対決だ。
 兄二人は表向きは正当、裏では悪辣な手段をもちいる。これに、三男と腐女子は奇妙奇天烈なアイデアと地道な準備と根性で対抗する。

 ラノベの企画なので、シリーズ化しやすいほうがいい。1回で勝負がついては困る。
 ということで、毎回「体育祭で○○対決」とか「スキー合宿で○○対決」とか王様からお題が来るというパターンだ。

 三人の王子には、それぞれ従者がひとりずついて、この三人も学内に潜り込んでいる。
 長男の従者は、マゾで長男にいじめられるのが生きがいのゾンビ女。長男に殴られ蹴られ殺されても平気。(保健室の養護教諭)
 次男の従者は、女性マッドサイエンティスト。毎回副作用だらけの薬を開発する。(理科の教師か学食の調理師)
 三男の従者は、姿を変えられる小動物。メチャクチャ口が悪い女の子。(クラスメート)

 こんな感じでどうでしょう?
 かなりかなりラノベラノベらしくなってきた?

安直ラノベ企画「もしも怪物くんが女子高生だったなら 」
桝田 省治

 珍しくプロットまで立てた「虫オンナ」がどうやらラノベには不向きらしいので、別の企画を考えてみる。
 企画の方法は、ゲームデザイン脳にも書いた企画に詰まったときの方法をそのまま実践し、今回も安直にいく。

 題して「もしも○○が女子高生だったら」
 ようするに○○に、女子高生から適度に遠いコミックや小説、映画などの有名キャラの名前を入れて、強引にその設定やら目的をつじつま合わせに後付けしていく。
 ……ということで一発目。
 そうだな、先日テレビドラマで実写化されたばかりの「怪物くん」はどうだろう。個人的に藤子不二夫作品の中でもお気に入りの一品だ。

●もしも怪物くんが女子高生だったなら
 とりあえず思いつく端から箇条書き。

・女子高生に化けるくらいだ。見た目は10代半ばで性別は女性だ。ということは、怪物界だか魔界だかは知らないが、彼女はプリンセス、次期女王なのだろう。
・小学生から高校生に主人公の年齢が上がっているのだから、人間界に送り込まれた理由も年齢が上がっていたほうがふさわしい。
 たとえば、怪物くんが人間の清らかさ、優しさ、強さ、暖かさ等を体験して立派な王になることが期待されていたなら、こちらのヒロインは、逆に“人間の怖さ、したたかさ、弱さ、冷たさなどを実体験して来る”ことが望まれている。
・“人間の怖さ、したたかさ、弱さ、冷たさなどを実体験して来る”ことが目的なら、こちらのヒロインは魔界のプリンセスのほうが都合がよさそうだ。
 彼女は「人間は下等だ。騙して魂を奪うくらいはちょろい」と考えてる。
 それを現在の女王(母)に「おまえが思っているほど人間は甘くないわよ」とたしなめられるが、ヒロインは自分の意見を変えない。
 そこで、「じゃあ人間界に行って、人間と戦って力を証明して見せなさい」と送り込まれる。
・名前がないと不便だな。じゃ、悪魔の姫ということで、とりあえず「阿久野 真姫(あくの まき)」。通称「マキ」
・マキの目的は魔界に帰ること。帰るためには魂を一定数集めなければならない。あるいは、なにか特殊な装置を渡されて、マキが人間をやりこめるとそのカウンターが上がって、その累計が100になったら帰れる、とかのほうがユーモラスでいいかもしれない。
・ついでに特殊な装置には、レーダーも装備されてる。そのレーダーが感知するのは、悪魔もびっくりの人間の邪悪な心(数字で出るので強さがわかる)。ようするに今回のマキの対戦相手が指定される趣向だ。
・で、マキは、レーダーが反応した相手が誰なのかを探しだし、その相手が隠している邪悪な企てを調べ上げて、阻止する。
 ただし、殺してしまうと殺伐とするから、イメージとしては「邪悪合戦」(相手を陥れる丁々発止の駆け引き)で、人間に「参りました。今後はまっとうに生きていきます」的なことを言わせたら勝ち。
 結果、負けた人間は改心して「いい人」になる。

・三匹の従者もマキの通う学校に潜入していて、マキのために情報を集めたり、お膳立てをする。ただし、直接手を出してはならないと女王様に厳命されている。それを破ると、半日魔物の超能力が使えないペナルティが発動する。
・三匹の従者も女かなあ? 守衛やカウンセラーや食堂の調理士として学内に潜入している。
 それとも三匹の従者は美男子ばかり……というのもアリか。どっちがオイシイ設定か?
・高校に送り込まれたのは、マキの見た目の年齢が近いのと、思春期の悪意は純粋で、対戦相手として手ごろという親心。だが、女王様も今どきの高校生の邪心を侮っていたことにあとあと気づく。


 よしよし、だんだん形になってきた。
 じゃあ、ここらで一回まとめてみよう。

 女子高生マキは、実は魔界のプリンセス。
 本人は、聡明で残酷な悪魔だと自負しているが、魔界の温室育ちなので実態は“甘ちゃん”だ。
 そこで、先行きを心配した現女王に「人間の恐ろしさ、したたかさ、冷酷さをその目で見てきなさい」と人間界の高校に送り込まれる。
 マキが魔界に戻るためには、悪魔もびっくりの邪な魂をもつ人間を負かさなければならない。
 勝つと、女王に渡された特殊な装置のカウンターが上がり、その目盛りが100になったら帰国が許される。
 典型的な話の流れは、冒頭で、特殊装置の邪心感知装置が反応。(ただし、個人を確定できる精度はない)
 マキは、直ちに三匹の従者を使って情報を収集しターゲット(今回の対戦者)に目星を付け、さらにその人物の周辺を洗う。
 虫も殺さぬような人物が理不尽な理由で意外な人を恨んでいて、悪魔も驚くような残酷なやり方で罠にはめようとたくらんでいることが徐々に判明。
 マキは、その企みを阻止しようとあれこれと画策する。それはある程度上手くいく。
 が、マキの予想を上回る罠が隠されていたり、ターゲットと思われた人物よりさらに邪悪な人物が現われたりで、思惑が外れピンチに陥る。
 そこから悪魔らしい容赦のない卑怯な手段を駆使し、心身ともに傷つきながらもギリギリで大逆転する。
 ……てな感じかな。

・タイトルは「悪魔もビックリ」とか「魔姫マキ」とか、軽いほうがいいか。

 次は「もしもドラえもんが女子高生だったなら」かな。
 でも、これは既にありそう。
「もしものびたが女子高生だったなら」のほうが面白いかもしれん。

今週読んだ本2冊
桝田 省治

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●てるてるあした 加納朋子著

 両親に捨てられた15歳の少女が見知らぬ土地で周囲の善人たちに支えられつつ成長していくお話、とまとめてしまうと、ありがちであまり面白そうではないが……いいよ、これ。
 加納朋子さんの作品は、けっこう読んでいると思うが、個人的にはこれが一番だった。

 泣きたくなるような生活を送っている人には大した効能はないかもしれないが、最近はため息と欠伸と愚痴ばかりだという人は、婆さんと母親の強さに励まされると思う。

 舞台と登場人物が同じ「ささら さや」も一緒にお薦め。

●ラストソング 野沢尚著

 博多から「天下を取る」を合言葉に上京したロックバンドの青春人間模様。
 10代も20代も「天下を取る」なんて夢を一度も見たことがなく、そのままダラダラと50になった僕は、溢れる熱量にあてられて、胸が熱くなるより先に胸やけがした……。

ラノベの企画メモ
桝田 省治

 数か月、本業が暇になりそうなので、この隙にラノベを1本書こうと思う。というわけで、とりあえず企画のイメージスケッチを始めた。

●ラノベ企画「虫オンナの恩返し」
○趣旨:
 ようするに「鶴の恩返し」あるいは「人魚姫」など、人外の女が人間の男に恋し、人の姿になって現れその男につくす……それの「虫」版。
 本作のポイントは、男のもとを訪れる女が、鶴とか人魚とかイメージが美しい生き物ではなく、生態が人間とはかけ離れた「虫」であること。
 見どころは、3つ。
1.虫オンナ本人は、惚れた男のためによかれと思ってやることがことごとく“虫の価値観”“虫のルール”ゆえにずれる。
 場合によっては、男の生命すらも危機に陥れる。
 その哀しくもおかしく、ときにグロテスクだが、虫オンナ本人は必死な様。
2.虫オンナは、元が「虫」なので人間にはないさまざまな能力を備えている。
 この超能力を虫オンナがどの場面でどんな風に使って、男を助けて状況を逆転するか。
3.虫オンナに振り回されつつも、虫オンナの思いを知り、徐々にその生態にも慣れ、果ては虫オンナとの奇妙な生活を受け入れていく、優柔不断な男の変化。

○主人公と舞台:
 現代。主人公は、うだつの上がらない高校生男子。肉体も頭脳も容姿も人並み以下。性格は消極的。
 以前の学校でいじめに合い、県外に転校。現在はアパートにひとり暮らし。
 唯一の長所は「虫も殺さない」優しさ。その唯一の取り柄が次々に虫オンナを呼び寄せていく。

○短編集か一話か?
 300ページ弱のラノベにまとめるカタチは、今のところ2案。
 どっちが面白そうだろう?
1.50~60ページの短編を5話:
 各話に登場する虫オンナは虫の種類が異なる。
 各虫オンナは、元の虫特有の超能力、生態をもっていて、それが男を助けたり、逆に不幸を招く。
 いくつか騒動を起こしたのち、虫オンナは男のもとを去る。
 各話ごとにイラストレーターを変えるのも面白いかもしれない。
2.長編で一話:
 6章だてくらいで、各章で別の虫オンナが加わり、主人公のアパートは、虫オンナの巣窟(ある意味、ハーレム)と化す。
 当然、新たな問題が起き、混乱を極める。
 そんな中、虫オンナ同士は対立しながらも、ときに主人公のために献身的に協力。
 最終的には「虫らしい」奇妙な共存のバランスが生まれていく。

○虫オンナの種類:
 まず本作の「虫」の定義だが、簡単に言うと「虫」が漢字の一部に入っている小動物全般。
 蠅、蝉、蟻、蜂、蛾などの昆虫は言うに及ばず、蜘蛛、蚕、蛇、蛙、蜥蜴、蛞蝓、蜆、蛤あたりまで「虫」とする。
 虫オンナとなる虫は、大別して以下の2種。
1.その特殊な生態や能力が一般に知られていて、読者は、その虫の本性がどこで発揮されるか、固唾をのんでワクワクしながら読むタイプ。
 例:蟷螂オンナなら、読者はいつ首をはねられるかいつ食われるかとドキドキしながらページを繰る。
2.一般には知られていない特殊な生態や能力をもっていて、読者はその生態に驚き、その能力で主人公のピンチを救う様に感心するタイプ。
 例:一週間ほど喋りまくって死んでいく蝉オンナ。

 せっかく調べたので追記:
○虫の付く小動物:
虻 あぶ 蝙蝠 こうもり 蛞蝓 なめくじ
蝗 いなご 蟋蟀 こおろぎ 虹 にじ
蛆 うじ 栄螺 さざえ 蚤 のみ
蚊 か 蠍 さそり 蝿 はえ
牡蠣 かき 蛹 さなぎ 蛤 はまぐり
蜉蝣 かげろう 虱 しらみ 蜩 ひぐらし
蝸牛 かたつむり 蝉 せみ 蛭 ひる
蟹 かに 蝶 ちょう 蛇 へび
蟷螂 かまきり 蜥蜴 とかげ 蜜蜂 みつばち
蜘蛛 くも 蜻蛉 とんぼ 蚯蚓 みみず
蛾 が 蛙 かえる 蛍 ほたる
蛸 たこ 蜂 はち 蜆 しじみ
蚕 かいこ 蚤 のみ 繭 まゆ
蓑虫 みのむし 轡虫 くつわむし 蝦蟇 がま
蝶 ちょう 飛蝗 ばった 蝗 いなご
蟻 あり 蜉蝣 かげろう

●続ラノベ企画「649-1(虫くノ一)」
 上記の「虫オンナの恩返し」は、定番と崩しのバランスは悪くないと思うが、アクション成分が足りないと気づく。
 結局、タイトルに釣られた「妻は、くノ一」の呪縛から解放されず、くノ一に逆戻り。
 さまざまな虫の特長を、千年前くらいに中国から伝わった秘術、あるいはショッカーのバイオ技術で身に宿す女子高生たち。
 それが「649-1(虫くノ一)」だ。
 種類が多いので「649-1」のあとに通しナンバーがつく。
 たとえば、蛸(タコ)くノ一なら「649-1 003 肖(アヤカ)」とか。

 ……というところまでは、勢いで考えたのだが、彼女たちが戦う目的、敵は誰なのか。
 なぜ舞台が学校で、どう主人公(男子)が関わるか、ぜんぜん思いつかない。
 きっとどうでもいいことだけど。
 たとえば、悪の秘密組織が改造に失敗した改造人間を廃棄する場所の座標が、どういうわけか何かの手違いで主人公のアパートになっていたというのは、どうだろう。
 彼女らには、改造に失敗してるからあからさまな欠陥がある。
 その欠陥を主人公の知恵と勇気で補い、悪の組織と戦う。
 で、悪の野望を阻止するのだが、間違えた座標はその後も修正されることなく、失敗改造人間がまた送られてくる。

●改ラノベ企画「虫オンナの恩返し」
 主人公(高校男子)に助けられた虫が人間の美少女に姿を変え、主人公の前に現れ、人間には受け入れがたい虫らしい価値観でもって、主人公に献身的に尽くす。
 ……というアイデアが「虫オンナの恩返し」だったが、主人公の前に現れる美少女は虫の化身ではなく「自分は主人公に命を救われた虫の化身だと思いこんでいる」だけの頭がおかしい女たちのほうが面白いと気づく。
 虫らしい超能力も本人が自分は使えると思いこんでいるか、たまたま偶然がかさなったか、タネのある手品の類で、ぜんぜん超能力でもなんでもない。
 主人公も次々に現れる女の子たちが虫の化身ではないことを知っているし、超能力を信じているわけではないが、それまでの生活があまりに退屈でいっそ死のうかとすら考えていたほどなので、「今よりはマシ」と頭のおかしい美少女たちとの奇妙な生活を受け入れてしまう。
 さらにはその生活を守ろうと外敵(常識的な世間、親や教師など)と戦いさえする。
 非常に緩いが、常に破滅と表裏一体の奇妙な共同生活。

 ……こっちのほうが面白いかもしれない。
 ラノベとして需要があるのかどうかは、疑問だけど。

●ラノベ企画2「戦う女子高生主婦」
 普通の主婦がどこにでもあるような平凡の生活、小さな幸せ、愛する家族を守るために、封印していた能力を使って巨悪と戦う話を以前から書きたいと思っていた。
 見どころは、彼女が守ろうとしている日常と、巨悪と命がけで戦う非日常が、相反した性質を持っているにもかかわらず、否応なく彼女の生活に入り混じる。
 それをいかに物理的に精神的にぎりぎりのところで捌くか。
 いつか家族にばれて、この二重生活が破綻することは予感しているが、その日が訪れるを一日でも先延ばしにしようと、彼女は家族の笑顔に励まされながら必死に戦う。

 このネタは明らかに面白い。

 が、いかんせんラノベの主人公が主婦では、若い読者の共感を得るのは難しい……ということは、編集に指摘されるまでもなく、さすがに僕でもわかる。
 ……ということで、「じゃあ、主婦で女子高生ならいいんじゃねーの」と。
 ただし、16歳の人妻というのも、これもまた趣旨が違う。
 で、考えたのが、母親が死んで健気に家事と学業を懸命に両立させている女子高生というポジションだ。
 彼女は、幼い弟や妹に信頼され、忙しい父親にも感謝されているし、ボーイフレンドを含めて友人に協力者も多い。
 かなりしんどいギリギリの生活だが、責任感が強くバイタリティがあり楽観的な彼女は、自分が必要とされていることを実感し充実感を得ている。
 が、その小さな幸せは、父親の事故だかリストラにより金銭的にもろくも崩れ去ろうとする。
 選択肢がいくつか示されるが、「学校をやめて働く」「兄弟とバラバラになる」など、いずれも彼女の誇りであり、幸せである現状の生活を維持できないものばかり。

 そこに謎の機関から連絡が入る。
 ……てな設定なら、なんとかラノベの範疇に入るだろうか?

追記:
 彼女がなぜ超人的な力を使えるのか。そして、今までその力を使えなかった、あるいは使わなかった理由は何か……。
 で、2つ考えた。
1.そんな力が自分にあるとは、今まで知らなかった。戸惑いつつも戦闘の中で覚醒する碇シンジ君のパターン。
2.今も彼女自身に力はないのだが、死んだお母さんに宿っていた妖怪が、彼女の肉体に乗り移ることで一時的に人外の力を発揮する。

 2は、夜鳥子と被るし、ラノベの文脈としては、1かな。
 大枠は1なんだけど、力の源泉は2の妖怪……というのもアリか。

メモ:
 次に考えなければならないのは、日常と非日常がせめぎあう具体的なシーン。
「今○○をやれば敵をせん滅できる。が、そうするとたまたま現場に居合わせた家族に秘密がばれてしまう」とか「持久戦になれば勝てる。が、そうすると明日の運動会のお弁当のおかずを買いに行く暇がなくなる」とか「あと5分以内に倒さないと初デートの映画に間に合わない」とか。

 あとは、家族構成と友人関係。

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