●昨夜の夢
僕を含めて登場人物のすべてが「<」こんな形で、黒板のような平面を移動していた。
ドアを開けて部屋に入るとか窓を開けて外を見ると、別の黒板があった。
記号が出てくる抽象的な夢はたまに見るが、自分まで記号で表される夢は初めてだ。
半世紀近く生きているが、外に出なくても驚愕の初体験はできるもんだね。
●今朝の夢
ナイキの黒いシューズを履いた陸上部の少女が、古代の地中海にタイムワープして戦乱に巻き込まれる、という夢を見た。
常に先頭に立って戦場を駆け抜ける彼女の姿は、翼があるようだ、と称された。
彼女の最期は壮絶だった。
何倍もの敵軍を目の前にしてもひるまず勇敢に突撃していった。
敵が投じる槍が彼女の腕を奪い、ついには頭も飛ばした。
だが、彼女の身体はそれでも敵陣に向かって走り続けた。
その様が味方の兵士たちを鼓舞した。
兵士たちは、彼女に続いた。
そして勝った。
腕と頭を失った彼女は立ったまま、死んでいた。
戦勝を記念しその姿を模して彫像が造られた。
それがサモトラケのnike(ニケ)だ。
……という強引なオチがついたところで目が覚めた。