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もらった本、3冊
桝田 省治

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●天冥の標 Ⅲ 小川一水著

 宇宙海賊と元気よく戦って、おまけに宝探しもあって……大好物ですともさ!

○いいとこ
 各キャラの初登場時の台詞。一発でキャラがわかる。上手い。
○今イチ
 前二作に比べて、要素が多くて話が散らかってる印象。
○要望
 ある意味メインキャラである「ミス・ディフ」という特異なスタイルの宇宙船の形が最後までよくわからなかった。 
 このシリーズには挿絵の類が一切ないが、今回に限っては、宇宙戦艦ヤマトの断面図的なイラストがほしかった。

 いまだ話の全貌は見えず。だが、それがいい。


●ザ・ジャグルⅣ 榊一郎著

 絶体絶命のミッション、感傷、戦闘の派手なアクション、残酷な運命、敵も味方もヘンなキャラ登場……とエンタメのつぼを確実に押されては、面白くないわけがない4巻目。
 このシリーズ、巻を重ねるごとにどんどん面白くなっている。

 問題があるとするなら、ここまで面白くなるのに4巻、1000ページ以上かかったこと。よく言えば、待った甲斐があったよ、なんだけど、エンジンがかかるのが遅すぎです。

 世界観とか設定の妙というのは確かにあるが、結局のところ大半の読者の興味は、人間同士の思惑やら肉体やらのぶつかり合いで、この先どーなるの!? が一番だ。

 5巻も、そのへんをグイグイ押してほしい。
 しかし、このシリーズ、あと1巻で終わるのは、いかにも惜しい。


●樹原家の子育て 樹原涼子著

「樹原家の子育て」お昼に届き、今読了。
 著者は、リンダキューブや俺屍の作曲家、 樹原涼子さん。
 僕の場合、樹原家のふたりの息子を子供のころからときどき見ているし、「いい息子さんですね」とちゃんと育ってるのも知ってるから、顔が浮かんでそれだけで面白いのだが、それを差し引いてもいい本だ。
 小中学生の子供をもつ親と将来子供を持つつもりの方にはお奨め。
 もちろん「樹原家の子育て」がすべての家庭で実践できるわけはないが、こういうやり方考え方もあると知るのは単純に楽しい。

Twitterから抜粋、最近分
桝田 省治

●「お父さん、三角形の面積の出し方を発見した!」と興奮していた10年前の長男の顔をふと思い出した。

●7/4 今イチだった巨人の打線と中継ぎに、お釣りがくるほどの自信を復活させて3連戦終了。ぜんぜん勝ち越した気がしない……

●良質な娯楽って作者と客の間 に共犯関係が成立してると思う。僕の中のプリンセス天功は、今も20代だw

●向かいの家の屋根の上でカラスが何か食っているのを見て、ごみを出し忘れたことに気づく……。いや、今日は生ごみの日じゃない。じゃあ、あのピンクの塊は何だろう。……肉だよな。うん、どう見ても肉だ

●虫オンナ:昨夜寝る前に書いた「1日中泣き続ける蝉オンナ」「夜な夜な歌う蟋蟀(こおろぎ)オンナ」というメモに「メスは鳴かない」と娘の字で足されていた

●虫オンナ:調べもの。「蛇女房」の話は知っていたが「蛤女房」というのもあるそうだ。特技は、美味しい出汁をとることw http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9B%A4%E5%A5%B3%E6%88%BF

●いわゆる異類婚姻譚で植物が相手というのは、あまり聞かない。逆に強姦されそうになって植物に変わる話は、けっこうあるけど。エロに関して、無限の想像力を誇る人類も動物が限界だったのか。そういう意味じゃ、昨今の何でもかんでも美少女に擬人化というのは、画期的かもしれない

●7/7 ああ!! 20年前の今日、結婚式だった。同じ家に住んでいながら生活時間帯がぜんぜん違うせいでほとんど会えない僕らは、ある意味で七夕夫婦だ。
……そういえば、「会社を辞める」と妻の両親に伝えたのは結納の席だった。
もともと4月1日が結婚式だったのだが、その数日前に妻の祖母が亡くなって、さすがに49日を済ませてからじゃないとまずいだろうと延期した。おかげで「手の込んだエープリルフールのネタだ」と思った方も多い

●スーパーセーブしたときのGK川島の表情を「どや顔」というそうだ。言い得て妙である。この「どや」は関西弁なのだろうが、いったい誰が言い始めたのだろう

●競売物件の占有者について調べていたら、以下のサイトを発見。ここの「対決! 追い出し屋G 対 抗告屋」がなかなか面白い。http://www.oidashiya.com/index.html

●本日の実験:1.カレーに鰹だし。これはカレーうどんみたいで、けっこうおいしい。2.カレーにバナナ。家族の半数にうけ、半数が「今イチ」と評価。3.カレーに鰹だし+バナナ。これはどんな化学反応かはわからないが、なぜかえぐくなり明らかにまずかった。
ちなみに我が家で最も評判がよかったカレーは、熟れすぎてグチュグチュの柿を大量に入れたもの。たぶんタンニンのおかげだろう、かなりのコクが出る。問題は、熟れすぎてグチュグチュの柿などというものは、1年のうち2週間くらいしか手に入らないことだ。

●7/10 9回裏やっと清水をマウンドからおろした。1死満塁2点差で、ここのところ調子がいい浅井。
終わった……

●タコに選挙占いさせれば、今なら億単位の宣伝効果があったろうに、なんで日本の水族館はやらないんだろ。ていうか、いっそタコに国政を占わせればいいよ。外れたところで「どうせタコだ」とあきらめもつく

●7/13 なぜ巨人には、下位打線にもクリーンナップがあるんだ? 野球のルールを知らないんじゃないか?
代打に金本が出てくる阪神も卑怯くさいが、9番に高橋がいる巨人ってどんだけチート。
12回表、空気が読めない長野の3ラン…… おわた

●プレイヤーに対して「二つに一つ」と僕が言うときの内部確率は、1/2じゃない。たいてい5/8か3/8を指定する。では、この1/8の差が何かと言えば、自分でもよくわからないが、たぶん「こういう風にゲームをコントロールしたほうが面白い」という僕なりの自己主張、あるいはおまじないの類い

●僕が考えると、別に好きなわけじゃないのだが、グロ成分が過多になる。まあ、なにもないところでしょっちゅう転ぶ女に「萌え」なんぞ感じないけどな

●僕は実験したことがあるよ。リノリウムの床なら高確率で再現できる。コンクリートやアスファルトならバナナの皮を複数重ねればOK RT : 読書感想『バナナの皮はなぜすべるのか?』 http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20100714#p1

●ここ数日、「ネクストキング」の名前がTL上によく出るなあ、と不思議だったのだけど、バンナムさんがツイッターでアンケートをとってたのか。なるほどね、謎が解けてスッキリ

●「美」は「大」きい「羊」と書くのだから、漢字が出来たころは、「美味しそう」と「美しい」は心理的に近いカテゴリーだったと思える

●きのう気づいたこと。渡辺謙の奥さんの南果歩と、参院選に落ちた岡部まりの区別が僕にはついていないらしい。だが、今までもこれからも特に不便はないように思う

●もし「リンダキューブアゲイン」を移植することになったら「リンダキューブ リンダキューブ リンダキューブアゲイン」というタイトルコールの後に、「大事なことなので3回言いました」という台詞を追加したい。青野さん、元気になるといいね

●7/17 かっこいい独り相撲の取り方を、久保から安藤に教えてやってほしい

●知ってのとおり、猫語には「人の手も借りたい」という諺があるが、意味は「枕の代わりくらいにはなるニャ~」という程度だ

●次男は辞書をひかない。すぐ人に聞く。「ショキバライって何?」と聞かれたので「生徒会室に会長と副会長だけになること。ラノベの定番シーンでオタク用語」と答えたら「くだらねえええ」と言っていた。どうやら信じたらしい。

●7/20 おい、ここで藤川に代えて安藤……
そして、安藤。いきなり打たれるし……
安藤、まーた打たれたよ……
はいはい、安藤、3本打たれて降板……。こうなることがわかっていなかったのは真弓監督だけさ

●阪神「前期」優勝が1日延びました。負け惜しみじゃないんだからね

●虫オンナ:春先に何百と生まれても秋まで運よく生き残っているのはそのうちわずか数匹。こういう過酷な生態をもつ虫を擬人化すると、当然理不尽で残酷な描写が増える。でもよく考えてみれば、自然の中では奇異なのは人間の生態のほうで、さらにいえばとても脆弱なシステムだ。
そういえば以前にこんな雑文を書いていたのを思い出した。「ゲームバランス、カマキリの場合」 http://www.alfasystem.net/a_m/column/sub.14.17.htm

●7/23 地震の夢を見たと思っていたが、どうやら本物だったらしいことをTLで確認。僕の感覚では今も夢の出来事なのだか、これは現実なのだと、脳が認識を書き換え中。狐につままれたような妙な感覚……

●お腹が減っているときを見計らったように、TL上にうまそうな料理の写真を3つくらい続けて並べやがる人を思わずリムーブしたくなったことありませんか? 僕は、今のところ思うだけでやったことはないよ

●せっかくプロットまでたてた「虫オンナ」がラノベとしてどうやら不適格のようなので、いっそ「ショキバライ(生徒会室に会長と副会長のふたりだけになること)」という高校生の三角関係をテーマにした恋愛小説でも書いて、先日の冗談を既成事実にしてしまおうかと……誰が読むんだ、そんなもん

●従者が3人というのは、三銃士やら西遊記やら、定番中の定番だね。イワンの兄弟もベルの姉妹もエバのコンピュータの魔女姉妹もイエスを探した賢者も3人だ。
三匹の侍、三人のゴースト、三匹の子豚なんてのもあるよ。たぶん3人はキャラの役割分担が安定するんだよ

●「男の娘」の意味がわからず、ググってみた50の夏の日。遠くで蝉が鳴いてるよ

安直ラノベ企画2「もしも怪物くんがダメダメな男子高生だったなら」
桝田 省治

 昨夜「もしも怪物くんが女子高生だったなら」という企画を公開した数秒後に「怪物王女」という同じような趣向の作品が既にあると数人から指摘を受けたよ(笑)。
 調べてみたら、舞台やストーリーは、ぜんぜん違うようだけど、数秒で数人から「似てる」と反応されるようじゃ企画としてダメだし、どうせ1時間くらいで考えた企画なのであっさり捨てる。

 で、懲りずにさらに安直に考えたのが「もしも怪物くんがダメダメな男子高生だったなら」だ。
 ただし、ラノベの読者層を意識した主人公の年齢のアップだけじゃ興がないので、怪物王子の数を三人に増やすことにする。

 で、プロットなんだが、グリム童話の「三枚の羽根」を安易にパクる。
 どうせ三人の王子となると、これより完成度の高いプロットなんてそうそうないから、考えるだけ時間の無駄だ。

「三枚の羽根」の大筋は……、
 王位継承権をもつ三人の王子に、父である現王様が「世界一の○○を持ってきた者を次の王にする」と宣告して、三人の王子が世界一の○○探しに何度か奔走するんだよ。
 ○○は、パン、布、指輪(順番は忘れた)ときて最後の勝負が花嫁。
 結果はイワンと同様、パターン通り、上の兄二人に比べてまじめで心優しい以外は大した取り柄がない末弟が勝つ。
 それを影日向に支援するのがかわいいネズミの女の子。
 で、クライマックスで、このネズミの呪いが解けて美しいお姫様に変身。
 末弟と結婚してめでたしめでたし、となる。

 とりあえずパクる部分は、世界一の花嫁を連れてきたものを次の王とすると告げられた三人の王子が外の世界で奔走するという設定の大枠。
 あとは、三人の王子のキャラ付けも定番中の定番なので流用。
 長男は、たくましく豪快、力の象徴。四角い男らしい顔。
 次男は、賢くて知の象徴。スリムで女と見まがうばかりの美男子。
 三男は、まじめで優しいだけが取り柄。体力知力ともに長男次男に負けてる。チビでちょっと童顔。

 で、この三人が怪物ランドだか魔界から、人間世界のとある共学の高校に帰国子女の転入生としてやってくる。
 長男は3年、次男は2年、三男は1年に入る。
 長男はあり余る体力を活かして、数々の体育系の競技会で優勝。あっという間に大人気。
 次男は頭脳を活かして、生徒会を牛耳り、金と権力を手にする。こっちも学内のスター。
 一方で三男は、球拾いをしたり掃除当番を押しつけられたりとさえない……でも意外とダメダメ仲間の友だちは多い。
 長男と次男は、人間を魔族より下等なものだと思っているので、目的のために手段を選ばない。裏ではやりたい放題の極悪人。
 最後は、その悪行がばれ、かつ三男の友人たちの応援でもって大逆転……てな感じだ。

 で、ネズミの王女に当たるキャラだが、見た目がさえないBLが大好物の腐女子でどうだろう。
 もちろん最後は呪いが解けたごとく大変身。

 見どころは、兄二人と二人が選んだ女性の二チームと、三男と腐女子コンビの対決だ。
 兄二人は表向きは正当、裏では悪辣な手段をもちいる。これに、三男と腐女子は奇妙奇天烈なアイデアと地道な準備と根性で対抗する。

 ラノベの企画なので、シリーズ化しやすいほうがいい。1回で勝負がついては困る。
 ということで、毎回「体育祭で○○対決」とか「スキー合宿で○○対決」とか王様からお題が来るというパターンだ。

 三人の王子には、それぞれ従者がひとりずついて、この三人も学内に潜り込んでいる。
 長男の従者は、マゾで長男にいじめられるのが生きがいのゾンビ女。長男に殴られ蹴られ殺されても平気。(保健室の養護教諭)
 次男の従者は、女性マッドサイエンティスト。毎回副作用だらけの薬を開発する。(理科の教師か学食の調理師)
 三男の従者は、姿を変えられる小動物。メチャクチャ口が悪い女の子。(クラスメート)

 こんな感じでどうでしょう?
 かなりかなりラノベラノベらしくなってきた?

安直ラノベ企画「もしも怪物くんが女子高生だったなら 」
桝田 省治

 珍しくプロットまで立てた「虫オンナ」がどうやらラノベには不向きらしいので、別の企画を考えてみる。
 企画の方法は、ゲームデザイン脳にも書いた企画に詰まったときの方法をそのまま実践し、今回も安直にいく。

 題して「もしも○○が女子高生だったら」
 ようするに○○に、女子高生から適度に遠いコミックや小説、映画などの有名キャラの名前を入れて、強引にその設定やら目的をつじつま合わせに後付けしていく。
 ……ということで一発目。
 そうだな、先日テレビドラマで実写化されたばかりの「怪物くん」はどうだろう。個人的に藤子不二夫作品の中でもお気に入りの一品だ。

●もしも怪物くんが女子高生だったなら
 とりあえず思いつく端から箇条書き。

・女子高生に化けるくらいだ。見た目は10代半ばで性別は女性だ。ということは、怪物界だか魔界だかは知らないが、彼女はプリンセス、次期女王なのだろう。
・小学生から高校生に主人公の年齢が上がっているのだから、人間界に送り込まれた理由も年齢が上がっていたほうがふさわしい。
 たとえば、怪物くんが人間の清らかさ、優しさ、強さ、暖かさ等を体験して立派な王になることが期待されていたなら、こちらのヒロインは、逆に“人間の怖さ、したたかさ、弱さ、冷たさなどを実体験して来る”ことが望まれている。
・“人間の怖さ、したたかさ、弱さ、冷たさなどを実体験して来る”ことが目的なら、こちらのヒロインは魔界のプリンセスのほうが都合がよさそうだ。
 彼女は「人間は下等だ。騙して魂を奪うくらいはちょろい」と考えてる。
 それを現在の女王(母)に「おまえが思っているほど人間は甘くないわよ」とたしなめられるが、ヒロインは自分の意見を変えない。
 そこで、「じゃあ人間界に行って、人間と戦って力を証明して見せなさい」と送り込まれる。
・名前がないと不便だな。じゃ、悪魔の姫ということで、とりあえず「阿久野 真姫(あくの まき)」。通称「マキ」
・マキの目的は魔界に帰ること。帰るためには魂を一定数集めなければならない。あるいは、なにか特殊な装置を渡されて、マキが人間をやりこめるとそのカウンターが上がって、その累計が100になったら帰れる、とかのほうがユーモラスでいいかもしれない。
・ついでに特殊な装置には、レーダーも装備されてる。そのレーダーが感知するのは、悪魔もびっくりの人間の邪悪な心(数字で出るので強さがわかる)。ようするに今回のマキの対戦相手が指定される趣向だ。
・で、マキは、レーダーが反応した相手が誰なのかを探しだし、その相手が隠している邪悪な企てを調べ上げて、阻止する。
 ただし、殺してしまうと殺伐とするから、イメージとしては「邪悪合戦」(相手を陥れる丁々発止の駆け引き)で、人間に「参りました。今後はまっとうに生きていきます」的なことを言わせたら勝ち。
 結果、負けた人間は改心して「いい人」になる。

・三匹の従者もマキの通う学校に潜入していて、マキのために情報を集めたり、お膳立てをする。ただし、直接手を出してはならないと女王様に厳命されている。それを破ると、半日魔物の超能力が使えないペナルティが発動する。
・三匹の従者も女かなあ? 守衛やカウンセラーや食堂の調理士として学内に潜入している。
 それとも三匹の従者は美男子ばかり……というのもアリか。どっちがオイシイ設定か?
・高校に送り込まれたのは、マキの見た目の年齢が近いのと、思春期の悪意は純粋で、対戦相手として手ごろという親心。だが、女王様も今どきの高校生の邪心を侮っていたことにあとあと気づく。


 よしよし、だんだん形になってきた。
 じゃあ、ここらで一回まとめてみよう。

 女子高生マキは、実は魔界のプリンセス。
 本人は、聡明で残酷な悪魔だと自負しているが、魔界の温室育ちなので実態は“甘ちゃん”だ。
 そこで、先行きを心配した現女王に「人間の恐ろしさ、したたかさ、冷酷さをその目で見てきなさい」と人間界の高校に送り込まれる。
 マキが魔界に戻るためには、悪魔もびっくりの邪な魂をもつ人間を負かさなければならない。
 勝つと、女王に渡された特殊な装置のカウンターが上がり、その目盛りが100になったら帰国が許される。
 典型的な話の流れは、冒頭で、特殊装置の邪心感知装置が反応。(ただし、個人を確定できる精度はない)
 マキは、直ちに三匹の従者を使って情報を収集しターゲット(今回の対戦者)に目星を付け、さらにその人物の周辺を洗う。
 虫も殺さぬような人物が理不尽な理由で意外な人を恨んでいて、悪魔も驚くような残酷なやり方で罠にはめようとたくらんでいることが徐々に判明。
 マキは、その企みを阻止しようとあれこれと画策する。それはある程度上手くいく。
 が、マキの予想を上回る罠が隠されていたり、ターゲットと思われた人物よりさらに邪悪な人物が現われたりで、思惑が外れピンチに陥る。
 そこから悪魔らしい容赦のない卑怯な手段を駆使し、心身ともに傷つきながらもギリギリで大逆転する。
 ……てな感じかな。

・タイトルは「悪魔もビックリ」とか「魔姫マキ」とか、軽いほうがいいか。

 次は「もしもドラえもんが女子高生だったなら」かな。
 でも、これは既にありそう。
「もしものびたが女子高生だったなら」のほうが面白いかもしれん。

今週読んだ本2冊
桝田 省治

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●てるてるあした 加納朋子著

 両親に捨てられた15歳の少女が見知らぬ土地で周囲の善人たちに支えられつつ成長していくお話、とまとめてしまうと、ありがちであまり面白そうではないが……いいよ、これ。
 加納朋子さんの作品は、けっこう読んでいると思うが、個人的にはこれが一番だった。

 泣きたくなるような生活を送っている人には大した効能はないかもしれないが、最近はため息と欠伸と愚痴ばかりだという人は、婆さんと母親の強さに励まされると思う。

 舞台と登場人物が同じ「ささら さや」も一緒にお薦め。

●ラストソング 野沢尚著

 博多から「天下を取る」を合言葉に上京したロックバンドの青春人間模様。
 10代も20代も「天下を取る」なんて夢を一度も見たことがなく、そのままダラダラと50になった僕は、溢れる熱量にあてられて、胸が熱くなるより先に胸やけがした……。