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PSPのアーカイブスに
桝田 省治

「俺屍」に続いて「リンダキューブ」も 配信されるそうだ。
 ファンの皆さん、おめでとう。
 モンハンに飽きたら、ポータブルリンダもよろしく。

 ところで先週のアーカイブスのダウンロード数だが、こんなことになっている。

Top 10
10. ザ・キング・オブ・ファイターズ '98\600
9. R・TYPE DELTA\600
8. みんなのGOLF 2\600
7. クラッシュ・バンディクー 2 -コルテックスの逆襲!-\600
6. ザ・コンビニ2 -全国チェーン展開だ!-\600
5. R-TYPES\600
4. パネキット\600
3. BIO HAZARD DIRECTOR'S CUT\600
2. 学校であった怖い話S\600

全100タイトルのトップは……

1. 俺の屍を越えてゆけ\600

http://store.playstation.com/store/index.vmより引用)

 どうせ先週だけの瞬間風速だろうけど、俺屍が何かのランキングで一番になったのは、たぶん初めてだ。
 いや、なんだか「今夜は焼肉だね!」というくらい年甲斐もなく凄く嬉しい。
 もしリンダとワンツーになったら「赤飯、炊け。いや、回らない寿司だ!」と大騒ぎ……してみたい。

 気の早い俺屍ファンの間では「じゃあ、この勢いで続編を!」との声も聞く。
 とてもありがたい。潜在需要をメーカーに数字で見せる絶好の機会だとは思うが……。
 それを決めるのは、僕じゃないから、そこんとこは理解してほしい。
 僕のとこにメールするのはやめてね。仕事のメールと混じって大変だから。
 自分のブログやBBSで叫んでください。お願いします。

 ※リンダキューブの配信、なんだか急に中止になったようですね。僕にも事情はさっぱりです。

ミクシィから転載
桝田 省治

●推薦図書 2007年08月20日

「スキップ、リセット、ターン」と、北村薫さんの時間が飛んだり戻ったり系の三部作を、この週末に続けて読んだ。
 スキップを読んだときには、正直「小説を書くのをもう読めようかな」と思った。
 それほど面白かったし、自作との完成度や密度や温度の差を感じた。
 で、三冊読み終えて「小説ってなんて面白いのだろう」と、ニタニタと笑い、なるべく早く「これくらい面白いものを書きたいもんだ」と漠然と感じるとともに、
「僕は意外とボジティブな性格だ」とも思った。

●それでも美人だとは思う 2007年08月25日

 昨日、打ち合わせの帰りの電車の中。夜の8時過ぎだ。
 立っている僕の前の席で美人が顔を上に向けて爆睡していた。
 ちょうど僕の位置から奥歯の治療跡が見えた。
 それほど口を大きく開けて寝ていたのだ。

 文庫本を開いたが気になってしょうがない。
 どうしてもチラチラ見てしまう。

 鉛筆立てにできそうだ。
 花瓶にもなりそうだ。
 一匹くらいなら金魚も飼えるかもしれない。
 切符なら何枚入るだろうか。
 携帯電話も入りそうだ。
 起きたとき、飴玉が口の中にあったらどんな反応をするだろう。
 わさびはどうかな。

 ……とか、あれこれ20分ほど想像をめぐらせた。
 これが中年オヤジの酔っ払いなら、僕は目をそむけただろうし、場合によっては移動したかもしれない。
 さらに言えば「わさびと練りからしとおろしニンニクを1チューブずつ入れて、指でかき回したら、彼女はどんな悲鳴をあげるだろう。でもその拍子に指を噛まれてその傷にわざびやからしやニンニクがついたら凄く沁みるに違いない。で、僕は周囲の理性ある大人に取り押さえられ『だって美人が目の前で大きな口を開けているのだから、わさびの一本もいれてみたくなるじゃないですかあああ!!』などと警察で犯行に至った状況を喋る」とかそんな不埒な想像はしなかったと思う。
 いや、まあ、わさびが手近になくてよかった。

 僕が降りるとき、まだ最初の姿勢のまま寝ていたよ。
 すっかり舌が乾いていた。

●ゲームのメッセージ 2007年08月27日

 久しぶりにRPGの町の人のメッセージを書いている。
 情報の漏れがなく、それらしく、速く書く、という効率のいい方法をすっかり忘れていて、ちょっと新鮮。
 だいたいこういうのって思い出して調子が上がった頃にその仕事が終わっちゃうんだよ。

 しかし、ゲームのメッセージの17文字×3行とか15文字×4行とか、定型の箱の中に読みやすく書くというテクニックって独特だよねえ。
 書くというよりはレイアウトする感覚だもんな。
 短冊に短歌をしたためてるのに近いかもしれない。
 で、それをまた、決まった行数ずつボタンなりキーなりを押しながらプレイヤーは読む。
 これは暗記用のカードに似てる気がする。
 1枚につき1情報が大原則、というのも同じだ。

 同じ情報でも書いた人の技量で、プレイヤーがボタンを押す回数が増えたり減ったり、読む速度もまったく変わるし。
 おもしろいなあ。

 僕の書いた小説の文章の組み方は、たぶんゲームのメッセージに似ている点が多々あると思うが、どうだろう。

広井さんと桝田さんの小説
桝田 省治

アップロードファイル 65-1.jpgアップロードファイル 65-3.jpg

○広井さんの小説
「フジヤマ★ステーション」広井王子著 集英社刊をもらった。
 顰蹙覚悟であえて言えば「やっぱ広井さんの本領は、熱血少年(全力疾走の馬鹿)だよなあ」と再確認。
 50も過ぎてるんだし、美少女もいいけど、こっちに力を入れてほしいな。勢いがゼンゼン違うぞ、と。
 無責任で根拠もないが、個人的にはそう直感した。
「風呂敷を広げる」という言い回しがあるが、氏には「広げた風呂敷を引きちぎる勢い」を僕は求める。


○桝田さんの小説
「鬼切り夜鳥子1 再び増刷決定」……だそうな。
 3巻の帯の「3巻から読んでも大丈夫!!」の文言が少しは効いたのかもしれない。
 ただし今「1」を読み直すと、独特の勢いがあって笑える半面、明らかに小説の書き方に慣れてなくて恥ずかしいのも事実だ。
 その恥ずかしいモノにどんどん増刷がかかるというのも、正直いうと、なんとも歯がゆい気分だ。

「4」を書けとの声もあるが「4」を出せば、また恥ずかしい「1」が世に出回る。
 うーーん。
 小説ってゲームと違って「いやあ、あの頃のゲーム機じゃ、そのへんが限界だったんですよ、ははは」とメディアのせいにできない、と今さら気づく。

自画自賛してみる
桝田 省治

 自分で言うのもあれだけど夜鳥子の3巻は上手く書けたと、実は思っている。
 なにしろ「小説の書き方」みたいなタイトルの本を3冊も読んだ(笑)。
 わざわざ買ってきたわけではなくて、ゲームのシナリオを書いたときに、なんかヒントの1つでもあればと思って買ってあったものだ。
 で、たぶん、買ったとき、ざっと読んで「ち、当たり前のことしか書いてねえでやんの」と思ったはずだ。
 ところが「**日までに**ページ」という制限の中で、読み直すと、これが「ほぉ、なるほど、そりゃあ、そうだ!」くらいには素直な気持ちで吸収できた。
 人間、切羽詰ると変わるもんだね。
 でもたぶん1週間もすれば忘れる。
 そういうヤツだ。

鬼切り夜鳥子3、明日発売!!
桝田 省治

アップロードファイル 61-1.jpg

 でも土曜日発売ということは、現実的には今日、店頭に並んでいるはず。
 部数も少ないので、もし上のイラストを見かけたらとりあえずゲットしておいてください。

 1巻2巻は、平安時代の女陰陽師の霊に憑かれた現代の女子高生が、学校や修学旅行先で鬼退治をする話でした。
 3巻は、その女陰陽師が生身の身体で生きていたころ、つまり平安時代が舞台です。
 たぶん、次の4巻はまた現代に戻り、この夜鳥子のシリーズは、とりあえず完結するような気がしています。
 この3巻は、その橋渡しになるお話なので、いろんな意味で重要な転換点になっています。
 1巻2巻の原因の話なので、3巻から読んでもわからない設定などは一切ありません。3巻から読みはじめるのも一興だと思います。
 はじめての方もおなじみの方も、ぜひどうぞ。

 ☆立ち読みコーナーできました。
 (第1章)
http://www.enterbrain.co.jp/fb/08shinkan/08shinkan.html#_03
 (序章、第2章、壁紙配信中)
http://www.linda3.co.jp/novel/nueko/index.html

 ・それから「ハルカ」の続きを楽しみにしている皆さま。
 僕の「伏線の回収テクニック」が、どの程度のものか、夜鳥子3を読めば一目瞭然です。
 今、プロットを考えています。年末にはなんとか(笑)。

 ・あと3巻の帯の下、見落としがちだけど“色っぽい”工夫がしてあるので忘れずご利用ください。