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ミクシィの日記、転載3件
桝田 省治

●エイプリルフールの後始末 07/04/02

 今朝、長男(中三)のクラスメイトの父兄から電話。
 内容は、その父兄の息子、つまりうちの長男のクラスメイトがエイプリルフールということで
「始業式の日程が○○に変更になった。連絡網で伝えられたし」というようなメールを、友だちに送ったらしい。
 この「連絡網で~」の部分が作者の想定を越えて、このウソを大事に変えたようだ。
 で、その後始末に父兄はおおわらわ、という次第。

 ちなみにうちの長男には、そのメールは転送されてこなかったのだが、
「ところで始業式っていつなんだ?」と長男に訊ねると、答は
「さあ? ついでに訊いておいてくれればよかったのに」だった。

 ……大丈夫なのか、KJ中学(笑)

●で、このカイロと座布団をどうしろと? 07/04/04

 昨日、金本の満塁アーチが飛び出した神宮球場で観戦した方から、お尻が冷えるから座布団を、足も冷えるから靴にカイロを、とありがたいメールをいただき、
 今日は、この季節に普通の使い捨てカイロはともかく、靴に入れるカイロはさすがに売ってないだろうと思いつつも、朝から松戸中を捜し歩き、
 けっきょくなんのことはない、事務所で見つけ、
 座布団はかさばるからと、空気で膨らませる座布団も入手!!
「よし!!」と気合を入れ、
 神宮の公式HPを見ると、ヤクルト阪神戦中止……。
 このときまだ松戸の空は、晴れでしたよ。

 ええ、まあ、風邪を引かなくてよかった、よかった。
 ハハハ

●葛藤をデザインする 07/04/07

「あなたにとって面白いゲームとは?」みたいな質問を
されることがよくある。
 そういうとき僕はたいてい
「バランスのいい葛藤が適当な頻度で現れる」という
意味の答を返す。
 そうすると、ゲーム制作に少しでも携わったことが
ある人だと
「いや、それが難しいんですよねえ」と苦笑する。

 全皿100円の回転寿司を想像してみよう。
 あなたは、あと一皿食べたら帰ろうと思っている。
 今日食べた中ではハマチが一番うまかった。
 同じハマチを注文すれば、さっき食べたのと同程度の
満足は得られる可能性が高い。
 だが、ふと隣の席の人を見るとシメ鯖をさも美味そうに
食べている。しかしシメ鯖は店によって味がゼンゼン違うと
あなたは思っている。ちなみにこの店のシメ鯖を食べたこと
はない。
 反対の隣の席の人は、アナゴを食べている。この店の
アナゴはそこそこ美味い。そこで初めてそういえば今日は、
食べていないことに気づく。だが、最後の一皿に甘いたれが
口に残るのは、いかがなものか。

 ……という風に、日常生活の中でもバランスのいい葛藤は、
意識すればいくらでもある。
 こういう葛藤に遭遇したとき、なぜ自分はAとBの間で
迷っているのか。
 その条件を一つひとつ詳細に検証する、そういう癖を
つければいい。
 そうすれば、バランスのいい葛藤を作為的に作ることは
難しくありません。

ハルカ、増刷決定だそうです
桝田 省治

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 表題のとおり、重版が決定しましたのでお知らせかたがた、御礼申し上げます。
 いや、ホント「見つからない」「届かない」と聞くたびに、非情に心苦しかったですよ。
 これから読むつもりの方は、お近くの書店あるいはネット通販にお申し込みください。
 今なら、2週間ちょっとで、確実に手に入ります。

 えーっと、これだけじゃ、ただの宣伝になってしまうので、このブログをいつも読んでくださっている方に感謝を込めて、
 宣言してしまいます。

 あぁ、でもこの時期に言ってしまって大丈夫かな?
 いいや、面倒なことはあとで帳尻を考えよう。

 あとちょっと売れたら……
『続編を書きます』というか、書かせていただきます!!

 もともと「ハルカ 天空の邪馬台国」は、後書きにも書いたとおり、アレのイベント表の前半部分を下敷きに書きました。
 で、とにかく元の雰囲気を再現するために
「この伏線、ほったらかしじゃんよぉ……」とか
「あ~ぁ、キャラ使い捨て。かわいそ……」とか
 自分でもわかっていて、目をつぶった部分がありました。

 そのあたり、続編では、なんとかします!!
 元来、風呂敷を広げるより、たたむほうが得意ですから。

 ということで、ハルカと張政のその後にもう少し付き合ってもいいという方は
“あとちょっと売れたら……”の部分にご協力ください。

 って、けっきょく宣伝(笑)

 よろしくお願いします!!

ハルカ、売れてるそうです!!
桝田 省治

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「例のRPGのお蔵入りシナリオを小説にしましょう」
 という話が、ある編集者から最初に持ちこまれたのは、たぶん2年か3年前だったと記憶している。
 そのときは「やっと思い出に変わりつつあった故人の死体をもう一度、墓から掘り出してください」と言われているような嫌な気分だった。
 だから断った。
 だが、その編集者は、何かと理由をつけて、うちの事務所に現れ、そのたびに同じことを言った。
 僕の中にも「アレに日の目を見せてやりたい」という思いはもちろんあった。
 同時に「今さら、こんな亡霊を引っ張り出して誰が喜ぶんだ?」という気もした。
 それから、いろいろあった。
 自分で読みたくて、海法くんが書きかけた夜鳥子の続きを書き、小説を書く面白さを知ったのも大きい。
 で、ちょうど去年の今頃「書くと“したら”、どんなふうにしようか?」と考えるようになった。
 なんとかいけそうだと思ったのは、5月頃だった。

 前半の話はわりと具体的に考えていたが、後半はどんな風に展開するか、最後をどう結ぶか、実はあまり考えてなかった。
 夏の三ヶ月を費やして書いた。
 物語の設定が、夏なのは、そのためだ。

 今は書いてよかったと思っている。
 なにより天外ファンの方が喜んでくれているのが嬉しい。

ハルカ、どうでしょう?
桝田 省治

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(上記は、カバーイラストの下絵)

「ハルカ 天空の邪馬台国」先週末、発売になりました。
 アマゾンのランキングは先週の頭から、3桁台で推移しているしそれなりに売れている気はするのだけど、どーなんだろ。
 夜鳥子2のときは、発売してすぐにネット上に感想がポコポコあがってきていたのだけど、ハルカはそれが少ない。
 あの厚さのせいか、それとも1890円という値段のせいか?

 いやまあ、何が言いたいかといえば
「文庫本3冊くらいの読み応えはあるし、ちゃんと面白いから読んでくれい」
 それに
「短くていいから感想も聞かせてよ」

 夜鳥子の2冊は、上手くいったかどうかはともかく、わりと計算して書いたのだけど、こっちは物語の先を僕自身、あまり考えずに、勢いだけで500ページ書いた。
 なので、読んだ人がどう感じるのか、逆に言えば、僕はいったい何を書いたのか。
 よくわからない。

 とくに天外魔境、俺の屍を越えてゆけ、二作のファン。
 ハルカを読んで、どう思うのだろう。

 楽しんでもらえるといいなあ。
 もう今は、それだけです。

 読んだ方、一言、感想を残してくれると嬉しい。

厚さは、3.6cmです
桝田 省治

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 本日、来週17日発売の「ハルカ 天空の邪馬台国」の見本誌が届きました。
「辞書並みですゼ。げへへへ」と担当編集から聞いていましたが、梱包を解いて中身を見た瞬間、
「へ?」と思わず、声が漏れました。
 さっそく定規を当てて測ってみたところ、表題のとおり3.6cm。
 ただし紙の厚みの関係か、手に持った感じは、辞書よりはずいぶん軽い。
 とはいえ、これを読もうと決意するには、RPG1本クリアするくらいの気合は必要でしょうね。
 ま、実際は、文体や行組みにかなり気を配って書いていますから、たぶん6~8時間で読めると思います。

 気になったことが1点。
 帯の紙質です。カバーの紙との相性のせいなのか滑るんですよ。
 もちろん買ったあとは、帯は捨てちゃうという方には何も問題ありません。
 ただ、帯も保存しておくという方は、店頭でしわ一つない綺麗な帯がついた状態の本を見つけるのは、発売日以外では、けっこう難しいかもしれません。
 取り置きしてもらうか、通販で買ったほうがいいと思います。

 さてパラパラとページをめくると、目を惹くのは佐嶋さんのイラストです。
 この本は辞書のようないかつい体裁ですが、イラストが主張しているという点では、間違いなくラノベです。
 この本のイラストは、それほどの存在感です。
 ただし挿絵の類いは一切ありません。
 今回僕は佐嶋さんに「読んでみて、あんたの頭に浮かんだ映像をみせてくれ」とまた、例によっていい加減な発注をしました。
 結果として、どういうことになったかといえば、
 設定画のように全身が描かれているキャラがあるかと思えば、顔だけが異様に細かく描かれているキャラもあり。
 一人で何点も描かれているキャラもあれば、1枚だけ、おまけにその1枚は後姿、というキャラもあり。
 カオスです(笑)。
 ……だけどもね。
 その後姿1点が、そのキャラのほぼ全てを語っていたり。

 あ、そういえば、マーズのハルカコンテンツにある人物紹介コーナーが更新されています。
 今回から、敵キャラのイラストもボチボチ出はじめました。
 来週も2回追加します。こまめにチェックしてください。

 ちなみにこの2点のイラストも未収録のもの。
 左は、蛇の動きを模した躍りをハルカが舞っているところ……だと思います。
 右は、土ノ衆(つちんしゅ)、鬼族の女戦士で名前はキララ。正面の麗しき姿は、マーズのサイトでどうぞ(笑)