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蜂窩織炎(ほうかしきえん)
桝田 省治

 向こう脛がいい感じに腫れあがってきたので病院に行った。
 蜂窩織炎(ほうかしきえん)というものだった。
 足の付け根のしこりが原因かと思ったが逆で、実は向こう脛の患部が原因でしこりができたそうな。
 右足の膝から下を湿布してゲートルのごとく包帯でグルグル巻き。
 そして人生初の点滴。
 文庫本をもちこんでおいてよかったと思ったが……伝染病の話だった。

 湿布薬は、黄色。
「これ、衣服に付着すると絶対に取れないから注意」と言われたが、包帯を巻いている途中から包帯がみるみる黄色に染まる。
 右足だけズボンをまくったまま徒歩5分の自宅まで歩いた。
 雨が降っていて人通りがなかったことが嬉しい。
 明日も湿布、明日も点滴。

 伝染はしないそうだが、この格好で電車に乗るのはとても嫌だ。
 明日の打ち合わせをどうするか……。

 ちなみに蜂窩織炎としては重症だそうな。
「熱が出たでしょ?」と訊かれたが熱は出ていない。
「どうしてこんなになるまで?」と訊かれたので、向こう脛がはれ始めたのは昨日だと応える。
「ああ、もともと身体が健康なんですね」と医者は笑った。
 健康じゃないから来たんだよと思う。

 こういう腫れもののとき、いつも思う。
「いいから切開して膿をかきだして直接抗生物質でもなんでも振りかけろ。泣いたりしないから」って。

昨日のサイン会
桝田 省治

 有隣堂ヨドバシ秋葉原店にて。

 美人編集者談「私の顔を公開するのはまだ時期が早いと思うんですよね、営業戦略的に」。
 というわけで昨日の彼女は眼鏡とマスクで変装していた(笑)

 ミクシィなどのブログに昨日僕が書いたサインがいくつもアップされている。
 縦書きだったり横書きだったり、一言添えてあったりなかったり、いかにテキトーかよくわかる。
 次に機会があれば、アップできないように放送禁止用語の類をサインの横に添えてやろう。
 にしても、噂の美人編集者が本当に美人であったかどうかに誰も言及していない。
 昨日集まった方たちは、みんな大人なんだなと思う(笑)。

 久しぶりに8時間連続して寝てしまった。
 自分で思っていたよりも疲れていたのかもしれない。
 サイン会は楽しんでもらえたようでよかった。

 SCEのディレクターが紛れ込んでいたのは「よけいなことを喋るな」という無言の圧力だったのかもしれないと今さら気づく。

 サイン会でもらったプレゼントが詰まった段ボール箱が届いた。
・ウサギやのどら焼きは、本当にドラえもんに出てくるどら焼きとそっくりの形で驚いた。
・プレゼントと一緒にどなたかから手紙をもらったのは確かに覚えているのだが……白ヤギさんたら読まずに食べた。しかたがないので、ここで謝っておく。ごめんなさい。
・サイン会の控室でいただいたワッフルを食べた。焼きリンゴが入ったのが一番おいしかった。二番はコーヒー味のヤツ。
・くしゃみのしすぎで、ついに鼻と喉の粘膜が切れたらしい妻は、なぜかお菓子に混じって入っていた超やわらかティッシュを重宝している。くれた方、ありがとう。
・インド土産らしいシャツは、長男次男が何も聞く前から「僕はいらないから」と言うので僕が着る。
・いただいたお花は、美人すぎる編集者が抱えて帰った。その後ろ姿をみて、彼女も花をもらって喜ぶ普通の若い女性であることを久しぶりに思い出した。
・3つ入ったチョコレートをくださった方へ。「とてもおいしかった」と、1つでやめとこうと思いつつ3つともひとりで食べてしまい家族から顰蹙を買った娘からの伝言です。

最近読んだ小説
桝田 省治

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●魔女の生徒会長 日日日著

 この著者の、よく考えてみればどうってことない話をとりあえず盛り上げてしまう文章力にはいつも感心する。
 ある意味、あこがれてるかもしれない。
 たぶん、そのために読んでいるのだが、残念ながら僕には本作を楽しむセンスがない。
 なので、本作を面白いと思う読者の心理を懸命にシミュレーションしながら読みきった。
 メチャクチャ疲れた……。

●南総里見白珠伝 米村圭伍著

「大江戸チャーリーズエンゼル」という至極シンプルな趣向でスタートしたコメディタッチの時代劇2作目。
 当然ながら本作を買い求めたのは、その趣向が気に入ったファンだ。
 本作にもその趣向は随所に出てくるのだが、他にそれだけで別作品が書けてしまうほどの趣向が満載。
 それが裏目に出て、ファンが期待している「大江戸チャーリーズエンゼル」というわかりやすさが埋もれている。
 面白くないかと言えば、十分に面白い。
 だけど、米村先生、サービスしすぎで本末転倒してると思う。

 いやまあ、とはいえ、もちろん3作目も買うけどね。

●幽霊人命救助隊 高野和明著

 4人の自殺者からなる幽霊のチームが、神様が決めた制限日数内に100人の自殺を止めて回る、という話だ。
 自殺や鬱、借金苦、イジメなどデリケートな問題を扱っているが、口当たりのいいさわやかなエンターテイメントになっている。
 他人を元気にする小説だ。
 こういう効用があるものを僕も書きたい。
 読んでよかった。
 ちょっと落ち込んだとき、お疲れのときにぜひどーぞ。

【ゲームデザイン脳】重版
桝田 省治

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 一昨日の深夜、担当の美人過ぎる編集者から「営業部長の机の上に『重版をかけないとぶっ殺す』とメモを残しておきました。ウフ」というメールが来ていた。

 で、明けて昨日。重版決定!

 この本が売れないご時世に発売翌週に重版がかかり、あちこちから祝辞をいただき有り難い。
 が、一番嬉しかったのは美人編集者に褒められたことだ。
 なぜだろう、「凄い、凄い」と女性に言われると、いくつになってもときめくね。

 ちなみに21日開催のサイン会(http://bit.ly/aYvxXP)、まだ40人分くらい枠があるそうだ。
 ていうか「重版かけてやったんだから2セットやってくださいね、ウフ」ということらしいけど……。

ゲームデザイン脳 明日あたりから発売
桝田 省治

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内容はよく知らないけどサイン会が21日にアキバであるらしい。
たぶん前日は雨で、サイン会当日は花粉日和。
僕はサインをしている途中で派手にくしゃみをし、サインをしくじった挙句に本の上に鼻水を飛ばす予定。
で、気まずい微笑を浮かべて顔を上げる。

そんな気まずい微笑を投げかけられたい人はどうぞ。
http://www.yurindo.co.jp/shop/y_akiba.html#4973
http://www.4gamer.net/games/105/G010566/20100310006/

●追記
向こう一週間くらい、買ってくれた方へのアフターサービスとして、「○ページのここをもうちょっ聞きたい」等の内容に関する質問にTwitter上でできるだけお答えしようと思います。
探しやすいようにこのタグを使ってください。 #GaDeNo